更新日:2022年07月28日 17:48
スポーツ

日本ハム・栗山監督の“愛言葉”がパを制す!? ~英樹の異常な愛情~

―[村橋ゴロー]―
 首位・福岡ソフトバンクホークスをゲーム差なしで追う北海道日本ハムファイターズ。今夜から行われる2連戦は、まさに今年のパリーグ覇者を決める天王山となりそうだ。王者ホークスをここまで追い詰め、今年のパ・リーグを盛り上げたのは間違いなくファイターズだろう。 栗山英樹 そこで筆者が注目したいのが、栗山英樹監督の“言葉”である。自身の著書『伝える。』のサブタイトルに、 “言葉より強い武器はない”  とある通り、監督は非常に言葉を大事にされる方。それは12球団の監督を見渡しても群を抜いており、そしてそれは、ときに強烈だ。野球と自軍の選手を心底愛し放たれる言葉に、僕らファンはいつも驚かされる。  栗山政権となって5年間、優勝を含むAクラスが4回、今年も優勝に手がかかっている。チームの黄金期ともいえるいま、その根底には監督の言葉があるのでは? 今回は栗山語録を紹介しつつ、ファイターズの強さとの関連を探ってみたい。  まず超大型ルーキー、大谷翔平が入団したときのこと。メジャー挑戦を翻意させて入団にこぎつけたとあって、栗山監督の大谷への思い入れは半端ではなかった。 「大谷くんは本当にかわいい。 食べちゃいたい」  有り余る投打の才能だけでなく、その容姿にすら惚れ抜く。それが栗山スタイルなのだ。何せ「食べちゃいたい」んだから。愛は、チームのもうひとりの要・中田翔に対しても向けられた。 「ぼくは中田翔よりも、 よっぽど中田翔の凄さを知っている つもりだし、 愛してる」  ♪Can you cereblate~と安室奈美恵の歌声が脳内から聞こえてきそうだが、中田も指揮官からこれほど信頼されたら意気に感じるだろう。事実、栗山監督は就任以来ずっと中田を4番に据え続け、中田も打点王のタイトルを獲り、それに応えている。  しかし愛情が強ければ強いほど、要求するものは高くなる。栗山監督は大谷を滅多に誉めることもなく、逆に「バカやろう」と叱咤している。しかし、栗山監督は、大谷のあるプレイを絶賛したことがあった。そのあるプレイとは、164キロを出したときでもなくホームランを打ったときでもなく、ある走塁についてだった。そのシーンについて記者から質問が及ぶと、 「あれに関しては、 誉めてるわけではないけど…… 誉めてるわけじゃないよ!」  まるでダチョウ倶楽部の「押すなよ!押すなよ!」方式の逆説的絶賛!  そんな愛は、自チームの選手だけにとどまらない。ターゲットは西武の岸。 「岸は凄い投手。スーパー岸。勝ち負け関係なく、ウチが打ってるイメージがないから。 オレは岸が好きだ!!」  突然の告白におののいたのか、その日のファイターズ戦で、岸は6回2失点で負け投手に。他球団の選手にとって、栗山監督の愛は少し重すぎたのかもしれない。
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栗山監督にとってこの世のすべてが“野球”
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伝える。

監督・栗山英樹を作り上げた言葉たち


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