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新たな北方領土問題解決の糸口!? 「知床世界自然遺産」拡張構想

安倍プーチン会談

11月20日(現地時間19日)、安倍首相はAPEC首脳会議のため訪問したペルーの首都リマでロシアのプーチン大統領と会談。北方領土問題を中心に話し合った。 写真/時事通信社

 12月15日に山口県長門市で行われる日露首脳会談を控えて「まず二島返還か、あくまで四島一括返還か」など、北方領土問題が大きな話題となっている。

 その中で、危機的状況にある北方領土の自然環境と水産資源を守る切り札として、「知床世界自然遺産の登録範囲を知床半島から北方四島の北隣まで広げる」という構想が、新たな北方領土問題の解決方法としていま期待されている。

 これを提唱しているのは、知床の世界自然遺産登録に尽力した「日露平和公園協会」の午来昌理事長(元斜里町町長)。午来理事長に話を聞いた。

海・陸ともに破壊の進む北方四島を日露共同で保全


――北方四島は「世界的な観光地になりうる」という話を耳にする一方、「水深20m以下ではウニが捕れない」とダイバーたちが話すなど、水産資源は枯渇寸前です。陸地の自然環境も開発ラッシュで危機的状況だと聞きました

午来:だからこそ貴重な水産資源と生態系を守るために「知床の世界自然遺産拡張」が必要なのです。安倍晋三首相が掲げている「新たなアプローチ」に、この構想実現を盛り込んでほしいと思っています。今は、知床半島側だけの“片肺飛行”ですが、これを北方四島の北隣まで広げる。そして世界自然遺産として注目される中で、日露で自然環境を保全し、持続可能な漁業で水産資源枯渇も防ぐというものです。

 2005年に知床は「北半球で最も南まで流氷が到達する、特異な生態系を有する」として世界自然遺産に登録されました。その際に国際的環境団体(IUCN)から「類似性がある近隣諸島(北方四島など)を『世界遺産平和公園』として発展させることも可能」だと指摘されています。しかもこの構想は両国の領有権(主権)に影響を与えるものではなく、日露双方が受け入れることができるもので、実現可能性が高い。

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知床と北方四島が国際的な観光地になることも夢ではない

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