今さらだけど「コンピュータの2000年問題」って結局どうだったの? 飛行機の墜落まで噂されたミレニアム前夜の真相
今後、予想されている問題として、32ビットの古いOSのコンピュータで、2038年1月19日に時刻が正しく表示できなくなる「2038年問題」がある。しかし、これについても佃氏は「最近のOSはすでに64ビットへの切り替えが済んでおり、西暦3000億年まで対応可能。大きな問題はほとんど起きない」という。
「クラウド化やシンクライアント化(端末の機能を最小限にして、ほとんどの処理をサーバー側に集中させること)が進み、世の中全体がOSに依存しないシステムに移行しています。したがって、これからは“どのコンピュータを使うか”はほとんど関係ないんです。今後こうした問題は“問題”とされなくなっていくでしょうね」
Y2K問題は、テクノロジーの過渡期が起こしたあだ花のようなから騒ぎだったのかもしれない。
●結果
技術者の水面下の努力が問題を未然に防いでいた
【佃 均氏】
IT産業アナリスト。30年を超える専門記者の経験と知識で、IT産業の収益構造や雇用問題などの分析を行う。『東洋経済ONLINE』ほか多数のメディアでも執筆
― あの[20XX問題]はどうなったのか? ―
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