「禁煙条例」法制化加速。全国初「神奈川方式」の影響はどうだったのか?
「この強化案の方向性に異論を唱えているわけではない。多様性が魅力の産業内で同質の規則を設けるのは乱暴ではないか――」
1月12日、東京都内で「受動喫煙防止強化に対する緊急集会」が開かれ、日本フードサービス協会の菊池唯夫会長は、受動喫煙防止の法制化の流れが加速していることについてこう疑問を投げかけた。
IOC(国際オリンピック委員会)やWHO(世界保健機関)が「タバコのない五輪」を推進していることから、政府は昨年1月に検討チームを設置。これを受け厚労省は、2020年の東京五輪・パラリンピック開催に向けて、飲食店やホテルなどの建物内での喫煙を一律禁止とし、違反した場合、施設の管理者や喫煙者に罰金を課す案を提示していた。
反対集会が開かれたこの日、塩崎恭久厚労相は会見で「平成20年以降、五輪・パラリンピックのすべての開催国では、罰則付きの受動喫煙禁止措置を採っている。日本が今後、大勢の外国人を呼び込むなかで、『日本には受動喫煙はありません』という国に変えていく使命がある」と話し、今月20日に召集される通常国会に法案を提出する考えを示唆。2010年に全国で初めて受動喫煙防止条例が施行された神奈川県では、飲食業界をはじめとした関連団体が徹底抗戦の構えを見せるなど喧々囂々の議論が繰り広げられたが、1ステージ上の「法制化」という局面にもかかわらず、議論らしい議論が行われないまま一気に法案成立の可能性が高まってきた。
「神奈川方式」が実施された当時、県内に3万3000軒程度あった床面積100㎡以下の飲食店や700㎡以下の宿泊施設、さらには、パチンコ店、マージャン店、キャバレー、ナイトクラブに対しては「罰則規定」は設けられず、禁煙・分煙の措置は「努力義務」にとどめるなど緩やかな線引きがなされている。もちろん、大きなつくりの飲食店などは条例施行前に全面禁煙か分煙かの二者択一を迫られたが、分煙を選択した店舗は店内に仕切りを設け、排煙装置を取り付けなければならず、対応に苦慮して「廃業」を余儀なくされたお店もあるほどだ。
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