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15分3000円の「HIV即日検査」を受けてみた

HIV(エイズウイルス)検査の基本情報

 なんとか大きな案件を終えた久しぶりの休日だった。朝起きて鏡を見れば、ひどく疲れた顔をした自分がいる。頬あたりの皮がうっすらと剥け、白い粉がふいている。不安を抱えたままではどうにもならない。  そこで、HIV(エイズウイルス)検査について調べてみた。

「HIV検査・相談マップ(http://www.hivkensa.com/)」

HIV検査・相談マップ」では、全国の都道府県や最寄り駅、有料・無料などの条件から検査機関や施設を検索することができる。  ちなみに、保健所では無料・匿名でHIV検査が受けられる。とはいえ、結果が出るまでに約1週間程度の待ち時間があるそうだ……。

意を決して検査に向かう

 保健所で無料というのはありがたいのだが、1週間も待たされてしまうのでは落ち着かない。どうするべきか……。  私は考えた末、先ほどの「HIV検査・相談マップ」から結果が15分程度でわかるクリニックを見つけ、検査に向かうことにしたのだった。  関東某所、私は雑居ビルを横目に、HIV検査のできるクリニックに足を踏み入れた。  泌尿器科や性病クリニックと聞けば、少し入りにくいと思われるかもしれない。だが、私が訪れたクリニックはとても清潔感にあふれ、まるでエステサロンにでも来たように錯覚してしまう。 ――静まりかえった院内の待合室。 「あの……HIV検査を受けにきたんですけど」 「15分で結果がわかる即日検査でよろしいですね?」 「はい、それで」  長い時間をかけて悩んだうえで来たのだが、拍子ぬけするぐらいあっさりとしていた。番号札を渡されると、私は45番だった。長椅子の隅っこに座る。 「こういうの初めてだから緊張しちゃう〜!」  続いてクリニックに入ってきた、40代とおぼしき女性が受付で言った。クリニックに来ているのだから、彼女も何かしらの問題を抱えており、意を決して来たのだろう。  そんなことを考えているうちに、私の番号が呼ばれた。 「45番さんどうぞ~」  奥の診察室に入ると、まだ若い看護師が採血を担当するようだ。腕を捲し上げ、血管の位置を探しているが、どうやら見つからなかった様子。カーテン越しにお局らしき看護師を呼び、「出来ないのでお願いします!」と言う。  おいおい大丈夫かよ……と不安になるが、交代した看護師が5秒くらいでプスリとやってのけた。 「15分で結果が出るから待合室にいてくださいね~」  受付に戻って料金の清算を済ませた。金額は3000円だった。
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ライター・編集者。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』(共に彩図社)など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ【最新版】』(辰巳出版)がある。Twitter:@gold_gogogo

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