『リング』の中田監督がロマンポルノに初挑戦。作品に込められた“エロス”とは?
日活ロマンポルノといえば「撮影期間は1週間」、「10分に1回の濡れ場」といった独自のルールが知られている。「ロマンポルノ」という世界観の中で中田監督がこだわった“エロス”とは?
「キャストと、演出(監督)、撮影、照明、美術のスタッフワークによる“ゾクリとしたエロス”です。飛鳥さんはオーディションの時点では、戸惑いもあってラブシーンの演技はまだまだでした。でもその後、自ら海外のレズビアン映画を研究してお客を感じさせるラブシーンを演じ切った。作中で山口さんを攻める舌先と指先はとてもエロチックですよ。そして現場では、撮影=照明チームが2人のヌードに白く包み込むような照明を当てて、官能性の高いラブシーンを創り上げてくれました」
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【中田秀夫】
’61年、岡山県生まれ。’92年に『本当にあった怖い話』で監督デビュー後、『リング』、『仄暗い水の底から』、『インシテミル』、『劇場霊』など数々のヒット作を世に送り出す。日活「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」でトリとなる最新作『ホワイトリリー』が公開中
<取材・文/河本翔平 写真提供/日活>
特に冒頭とラストのラブシーンは中田監督自身、印象深いのだとか。
「冒頭は白百合の花が、艶かしく耽美的に、匂い立つように絡み合うイメージ。そしてラストは、立場が逆転した決意が伝わるようにこだわりました。飛鳥さんが唇で足先を愛撫され“奉仕”される場面は、飛鳥さんがリハーサル中にくすぐったいのを必死に堪えているのが分かり、私自身内心ニヤリとしましたね」
果敢な演技と繊細な演出によって醸し出される、極上の官能がそこにあるのだ。
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