更新日:2022年08月22日 02:51
ライフ

「保育園落ちた日本死ね」から1年…保育園に子どもを入れられた親たちのその後

その後、保育園に子どもを入れられた親たちは…

 さて、無事に保活を終えて保育園に子どもを入れられた親たちはその後、どうしているのか。神奈川県で保育士として働くCさん(30代前半)がこう漏らす。 「最近は理由もなく休日に子どもを預けにくる親が増えています。いまのご時世、それは仕方がないことなのかもしれませんが、問題はそこではありません。明らかに仕事ではなく、どこかへ遊びに行くような服装。会社でリフレッシュ休暇をとっている際は、預けてもいいことになっていますが、突っ込んで聞いてもお茶を濁すばかりなのです」  保育園に子どもを入れたのち、次にぶちあたるのが“育児疲れ”の問題。では、親たちの言い分を聞いてみたい。広告代理店に務めるSさん(30代)の意見はこうだ。 「夫婦共働きで、私は広告代理店勤務。旦那は普段から地方出張の多い営業マン。平日は家を空けていることも少なくありません。お互いに激務な業界にいるため、たまにはゆっくりと買い物をしたいし、美容院にも行きたい。旦那は、休日も家でパソコンを使って仕事をしなければならず、子どもがいると、どうしても近寄ってきてしまうので捗らないと言うのです。会社ではリフレッシュ休暇なんて、簡単には取れないのが現実。もちろん、子どもは大事ですが、私たちだって人間。心身ともに限界がありますよ」  さらに、アパレルショップで働くAさん(23歳)はこう言う。 「パパだけじゃ子どもを見れません。なにかあったら困るし、プロの保育士に預けていたほうが安心なんです」  旦那は暦どおりの土日休みだが、Aさんは店にとっての稼ぎ時である休日こそ出勤せねばならない。旦那はそこまで育児に慣れておらず、家に1人で任せておくのは不安だというのだ。  だが、ここまで話を聞いてみて、親の都合が優先しがちではある。 「子どもの目線としては親と一緒にいたいはず。平日あまり時間がないのなら尚更です」  こう語るのは都内の保育園で働くRさん(30代後半)。自身も3歳の子供がおり、土曜日は休日保育で働く忙しい身でもある。Rさんは「キレイ事かも知れませんが、それでも限られた親子の時間を大切にしてほしいですね」と語気を強めたのだった。

いまの時代、夫婦の協力が必要不可欠である

 記者の妻は土日出勤があるなど、いわゆる共働きの世帯である。記者も土日を問わずに取材へと足を運び、原稿を書いている人間。たまの休日は、家で泥のように眠ってしまう。世の中の親たちが忙しいのも痛いほどわかる。  現在、育児疲れで少し子どもから離れたいときなど、保護者のリフレッシュを目的とした一時預かりを実施している自治体も増えてきているようだ。  とはいえ、こうした共働きによる弊害、保育園不足などの問題が早急に解決するとは思えない。いまの時代、夫婦が協力しながら子育てすることが求められている。  これから親になる身として、まずはできることから家事を手伝っていこうと思う。 【山田門八】 様々な企業のオウンドメディアや雑誌のWeb版に携わる編集者・ネットウォッチャー。得意分野は雑学全般と芸能関係。趣味は瞑想と座禅。 <取材・文/山田門八>
1
2
おすすめ記事