更新日:2017年02月22日 18:27
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月末金曜日に実施、「プレミアムフライデー」って日本で普及する?

プレミアムフライデー実施による弊害も指摘

 しかし、現実には月末の金曜日の15時に仕事を切り上げるのは難しい人も多いだろう。また、「早く帰ることで、ほかの曜日にしわ寄せが出てしまうのでは」という心配や、時給で働く人には「早く帰ったら時給が減ってしまうので困る」といった声も。さらには、恩恵が期待される飲食業界、小売業界、旅行業界などでは、「逆にますます多忙になってしまう」という懸念もある。  クレジットカード決済の代行業務を行うアナザーレーン株式会社でもプレミアムフライデー導入を社内でも検討したが、業務内容的に全社員が15時に退社をすることがどうしても難しかったという。そこで、「どうせ帰れないなら何か特別なイベントをしよう」という考えのもと、「プレミアムアワー」と名づけて、社内交流を図ったという。もともとアナザーレーン社には、毎週末に社内のバーカウンターでお酒を飲むことができる「ハッピーアワー」という社内制度があり、それを拡大した形だ。  プレミアムアワーの内容を企画中に、ちょうどSNSの繋がりで「激辛カレー」をもらったので、2月10日にこの試食会をすることに決定。予想以上の辛さに社員も悶絶し、汗が止まらなくなる男性社員がいる一方で、激辛好きの女性社員が平気な顔でペロッと一皿を食べたりと、社内交流に一役買ったようだ。  2月24日に全国で実施されるプレミアムフライデーだが、導入している企業もまだ一部。仕事上、15時に退社できない人もいるし、退社できたとしても、仕事量が変わらないと結局はほかの日にしわ寄せがいくだけで「働き方改革」にはならないなど、課題は山積している。今後、プレミアムフライデーが定着し普及するかどうかは不透明だが、2月24日のプレミアムフライデーは、さまざまな取り組みや「働き方」の意識改革をするきっかけにはなりそうだ。<取材・文/日刊SPA!取材班>
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