てるみくらぶ破産、海外渡航中の約2500人が路頭に迷う……バックパッカーが教える現地対応術
格安旅行会社「てるみくらぶ」が破産。現在、同社を介して渡航中の旅行者は約2500人にものぼるという。予約したはずのホテルに泊まれない、飛行機の航空券が発券できない……などの悲鳴が相次いでいる。にも関わらず、3月27日に行われた記者会見では「出国した人は自力で対処を」と投げやり状態だ。
不安と混乱が広がるなか、ネット上では「これってバックパッカー体験ツアーじゃね?」という声も。そもそもバックパッカーは、ホテルの予約はおろか、片道航空券だけで外国を訪れ、現地ですべて手配するパターンがほとんど。そこで、海外旅行本などを執筆しているクーロン黒沢氏と藤山六輝氏に海外でもノープランで乗り切る術やトラブルに遭わないコツを聞いてみた。
「完璧主義者の多い日本人は事前に決めたスケジュール通りにいかないことがあると、それだけでテンパってしまう。それならば、最初から白紙だったと考えれば不安も少しは和らぐのではないでしょうか」
こう語るのは『海外アングラ旅行』の著者である藤山六輝氏。これまでに海外20か国以上を旅した経験を持つ。しかし、その多くが事前予約などは一切しておらずに場面行動だったという。
「“ホテルは事前に予約していないと泊まることができない”と思い込んでいる人が多いのかもしれません。じつは、よっぽど人気のリゾートホテル以外は直接行ってみれば空いていることがほとんどなのです」
藤山氏はこう言うが、問題なのは言葉の壁……しかし、現地でホテルを確保する際に必要な英語はひとつだけだという。
「ドゥユーハブ・シングル(ダブル)ルーム?」
じつは藤山氏も英語はたいして喋れない。必要なのは簡単な単語レベルで、あとは身振り手振りのボディランゲージでなんとかなるのだとか。スマホさえあれば、英単語を調べることも難しくない。
「たとえ後進国でも、一般旅行者が訪れるような都市部であれば、スタバなどのWi-Fiがつながるカフェが点在しています。そこで落ち着きながらネットで情報を集めるとよいでしょう」
また、格安〜中級ホテルであれば、スマホからAgoda(アゴダ)などのオンライン予約サービスを利用するのもオススメとのことだ。
では、航空券はどうしたらいいのか。基本的には事前に“往復”で予約している人がほとんどだと思う。そのはずが、帰りのチケットが紙クズになってしまったとしたら。
「日本人旅行者が訪れるようなエリアには現地旅行会社がたくさんありますので、困ったら行ってみると良いでしょう。たとえば、タイならばカオサンロードとか。そんな場所には日本語が話せるスタッフも少なくありません。簡単にチケットが取れますよ」
いかにもバックパッカーらしい発想かもしれないが、解決の糸口のひとつにはなるのかもしれない……。
だが、なにかをしたいと考えたとき、どのように伝えればいいのかわからない人も多いだろう。そんなときに便利な言い回しが「アイワナ(I wanna=want toの省略)+英単語」だという。
「ホテルに行きたければアイワナホテル、空港に行きたければアイワナエアポート。もちろん、文法的におかしい場合も多々ありますが、意外と意味は通じます。英語が苦手であれば、下手な言い回しをアレコレすると、相手も混乱しますので、自分が何をのぞんでいるのか単刀直入に伝えることが大事です」

バックパッカーが教える海外でもノープランで乗り切る方法
予約したホテルや飛行機がキャンセル!さてどうする?
便利な言葉「アイワナ+英単語」
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