更新日:2022年08月25日 09:12
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てるみくらぶ破産、海外渡航中の約2500人が路頭に迷う……バックパッカーが教える現地対応術

トラブルに遭わないコツとは?

 とはいえ、新婚旅行であれば妻、家族旅行であれば子どもたちの安全も守らなくてはならない。トラブルのうえにトラブルが重なれば、それこそ台無しである。そこで現地でトラブルに遭わないためのコツなどはあるのだろうか。たとえば、移動手段。藤山氏はこう言う。 「アジアであれば、庶民の足としてバイクタクシーやトゥクトゥクなどもありますが、よくわからない場所に連れて行かれるなど、トラブルに見舞われる可能性も否定できません。安全面を考えるなら移動手段はタクシーがいい。ただし、街を流しているタクシーのなかには悪徳運転手も少なくありません。空港のタクシーカウンターや高級ホテルの敷地内に止まっているタクシーを利用するとか。それでも100%安全かと言われれば、そうでもありませんが……」  やはり、そこは海外である。いかなる場合も油断は禁物だと警鐘を鳴らすのは『裏アジア紀行』などの著作で知られるカンボジア在住の作家、クーロン黒沢氏だ。 「トラブルに遭わないコツですが、こればっかりは“”もあります。非日常イベントであるトラブル自体を思い出にできるバックパッカーをのぞき、一般旅行者は海外で常に注意が必要といえます」  渦中のてるみくらぶは格安の海外ツアーをウリにした旅行代理店だった。 「まさか、てるみくらぶが倒産するなんて誰も思わないでしょう。バンコクの日本人御用達の旅行代理店『MPツアー』が倒産したときも騒ぎになりました。私は過去に、バンコクからカンボジアへ行く日に、国営エアラインが倒産した経験があります。このときは泣き寝入りでした。まあ、片道の航空券代として1万円ぐらいの損失ですが……安さというのはリスク込みだということを忘れてはなりません」  果たして支払ってしまった代金は返金されるのか。今後のてるみくらぶの動向を見守りたい。 <取材・文/山田門八>
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