そこで、あなたが現在悩んでいる同僚の嘘についてです。こういう嘘はすぐに露見し、しかも仕事に迷惑をかけます。この人が、いつ、どういう嘘をついて、どういう被害が出たかを時系列でメモにしておきましょう。 　そして、上司に「こんな状態では、仕事を続けることができません」と上司に申し出るといいでしょう。上司は、よく考えたうえで、嘘つきの同僚か、あなたかのいずれかを異動させます。 　あなたが異動させられるのは理不尽なように思われるかもしれませんが、組織は人事でクレームをつけてくる部下に対しては厳しく当たる傾向があります。異動が降格を伴うものでなければ、会社員は拒否することができません。 　あなたが時系列表を示して、いくら同僚の嘘に迷惑しているかということを訴えても、上司が反応しない場合は、2つのケースが考えられます。第一は、あなたがクレーマーとみなされていて、上司があなたの意見を無視することを決めている場合です。 　あるいは、組織が崩壊していて、上司が職場の規律を維持できなくなっている場合です。いずれの場合も、この会社にい続けてもあなたの将来は暗いです。真剣に転職を考えることをお勧めします。 　どの職場にも、程度の差はあれ、嘘をつく人がいます。そういう人とは、適宜、距離を取りながら、その人の嘘により、自分が被害を被ることを避けるノウハウも身につけるのがいちばん現実的な解決法のように思えます。 【今週の教訓】 人間は嘘をつかずに生きることはできない ◆募集 佐藤優さんへの相談を募集中。匿名希望の方はペンネームを記入してください。採用者には記念品をお送り致します。⇒応募はコチラから　https://nikkan-spa.jp/icol_form（PCのみ対応） 【佐藤優】 ’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数 ※『佐藤優のインテリジェンス人生相談』は週刊SPA！にて好評連載中’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数