更新日:2021年09月10日 18:22
恋愛・結婚

結婚するなら年収450万円と700万円、どちらの男を選ぶべき? 女性30歳の悩み

 “外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロ・佐藤優が、その経験をもとに、読者の悩みに答える!

年収450万円と700万円、どちらの男を選ぶべき?

結婚式★相談者★ 抹茶ラテ(ペンネーム) 会社員 女性 30歳  入社同期の同僚と2年お付き合いしていて将来のことを話しています。最近、取引先(まあまあの大手)の36歳独身男性からも食事に誘われて言い寄られています。彼氏は私と同じ年収450万円弱で、その36歳男はたぶん700万円以上です。顔はどっちもタイプで、フィーリングも合いそうです。  将来を考えると36歳のほうが将来性があると感じていますが、今の彼氏には情があるし、社内恋愛なので別れたあとの面倒臭さもあります。友人からは「体の相性がよければ乗り換えたら」と言われましたが、36歳男に簡単に体を許すつもりはありません。将来有望な男性を選ぶにはどうしたらいいでしょうか?

◆佐藤優の回答

 将来有望な男性にも、いろいろな考え方があります。あなたは年収が気になるようなので、年収を基準に考えてみます。その場合、難関大学を卒業し、米国に留学して学位を取り、高度な専門知識が必要とされる職業に就いている人がいいでしょう。メリトクラシー(能力主義)という考え方があります。能力(主に学力と実行力)の高い人が社会の主要な地位を占め、高収入を得るのが当然という考え方です。米国人の標準的発想といってよいでしょう。 =====  社会は、経済的報酬や責任ある地位を能力に従って割り当てるべきだという考え方が魅力的な理由は、いくつかある。そのうちの二つは、人を雇う際は能力に従うべきである論拠――有効性と公正さ――を一般化したものだ。  努力、創造性、才能に報いる経済システムは、貢献にかかわらずあらゆる人に同じだけ支払うシステム、あるいは情実に基づいて望ましい社会的地位を分配するシステムよりも生産性が高そうだ。厳密に能力に基づいて人びとに報いることは、公正さという美徳も備えている。(中略)上昇志向という面でも魅力がある。効率を上げ、差別を絶つだけでなく、一定の自由概念を支持するからだ。  つまり、自分の運命は自分の手中にある、自分の成功は自分に制御できない力によるものではない、成功は自分のおかげである、という考え方だ。われわれは環境の犠牲者ではなく運命の支配者であり、努力、才能、夢があるかぎり、自由に出世できるのである。(『実力も運のうち 能力主義は正義か?』51頁) =====
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すべては、あなたの価値観の問題
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’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

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