デジタル

「世界観やストーリーを補うための答えが少女だった」『ラビリンスの彼方』プロデューサー向峠慎吾氏

ゲーム業界のキーパーソンが登場! 【 トップクリエイターの仕事場】
⇒【前編】 CGとの出合い(http://nikkan-spa.jp/132463)

◆【後編】「少女」

向峠慎吾,ラビリンスの彼方 1月19日に発売された3DダンジョンRPG『ラビリンスの彼方』のプロデューサー、向峠です。『ラビリンスの彼方』は、ニンテンドー3DSが発表される少し前から企画がスタートしていました。任天堂さんに、今回の新ハードは裸眼立体視が特徴という情報をもらったとき、それだったら3Dダンジョンがリアルに立体に見えたら、面白いことになるんじゃないか? とふと思ったのがきっかけです。

ただ、3DダンジョンRPGにはいくつか弱点があるんですよ。まず、絵が寂しい。基本的に一人称視点のため、主人公が画面に映らず、ひたすらダンジョンを進むだけ。無理やり敵を華やかにしてもしょうがないですしね(笑)。それから、ストイックなゲーム性なので、世界観やストーリーを打ち出しにくいという弱点もありました。これらをどう補うか、何度も現場と話し合って生まれたアイデアが「少女」です。

『ラビリンスの彼方』では、1人の少女がストーリーテラーの役目をして物語を進めていきます。華やかさとストーリー性。自分でもない、敵でもない、もうひとつの存在を画面内に置くことで、一気に2つの条件を満たすことができた。このアイデアがあって、初めて企画がGOになったんです。

僕はシリーズ作よりも、『ラビリンスの彼方』のような新規のタイトルを担当するケースが多いです。新しいことへのチャレンジは、すごく大事ですが、やみくもに新しさだけを追ってもうまくはいきません。その案配が難しい。全くの新機軸というのは、クリエイターの自己満足になりがち。私たちはエンターテインメントを作っている、そこを意識しながら、これからも仕事を続けていきたいですね。

ラビリンスの彼方

少女と冒険する3DダンジョンRPG『ラビリンスの彼方』(3DS)はただいま発売中

【向峠慎吾氏】
KONAMI所属のプロデューサー。代表作に、『ポップンミュージック』(PS2)シリーズ、『Elebits』(Wii)など多数

(c)Konami Digital Entertainment




おすすめ記事