更新日:2022年08月31日 00:23
ライフ

今どきな“タイの首長族”の女のコ事情「iPodでディスコミュージックも聞いてます」

めげずにタイのさらなる奥地へGO!

 『世界の果てまでイッテQ!』のノリでチェンマイの首長族の村まで遠路はるばる会いに行くが、そこは“観光”という魔の手に染められたディズニーランドへと様変わりしていた。  果たして、メーホンソンはどうなのか。バスターミナルへと急行する。しかし、運行スケジュールは夜22時に出発して朝4時に着くのだそう。  しかし、現在の時刻は16時。OMG……結構、時間があるなぁ。そういえば、バンコクを出てからお風呂にも入っていない。そこで、ちょっとエッチなチェンマイ美人のお風呂屋さんに飛び込むか!ってことで、数件の秘湯をめぐるが、時間が早すぎるのかイマイチだった。結局、普通のマッサージ屋とカフェでヒマを潰し、ようやく出発時刻を迎えた。  チェンマイから出ているバスは、どのバスも大型で乗り心地が良さそうだった。しかし、メーホンソン行きのバスだけは、僕という人間に相応しい小さなちいさなバスだった(笑)。乗客で外国人は僕だけだ。ファランも見当たらない。タイ人の雰囲気もバンコクとは異なり、農民風のあか抜けない感じだ。  バスが真っ暗闇の夜道をノロノロと走り出した。車内は窮屈、揺れまくりのうえ、極寒エアコンに耐えねばならないという地獄。幾度の山を越え、停車することもあったが、道中では思わず「うわぁ、キレ~イ」と声が出てしまうほど満天の星空にも出会った。  そして朝5時前、ようやくメーホンソンのバスターミナルへと到着したのだが。霧で何も見えない……。次第に不安が大きくなっていく。バスで乗り合わせた同志たちは、家族や友人などに迎えられ、次々と帰宅していく。 「お、おいっ! 僕だけお迎えとかないやん!」  山奥にひとりだけ置いていかれた気分だ。寂しい。そんな中、端っこに一台のバイタクを発見。「早く僕を中心部まで放り込んでくれ!」と嘆願する。運転手のオヤっさんに、200バーツのゲストハウスまで連れて行ってもらい、ようやくひと休みすることができた。さぁ、次はお目当ての“本場”・首長族や! 首長族07

メーホンソンも観光地化が進み……

 再びトゥクトゥクを探して、カレン族の集落まで1時間かけて向かう。完全に“都市”だったチェンマイとは異なり、山や川などの自然が僕の気分を高めてくれた。 首長族08 そして、首長族の村へと到着してみると……やはり……入場料500バーツ!  結論から言えば、メーホンソンも観光地化していたのだ。とはいえ、チェンマイに比べれば、まだマシなほう。年配の首長族は伝統文化を遵守しているような雰囲気もある。一方で、今風のポップスをiPodで聞きながら、ディスコなテンションの若い首長族までいた。  まぁ、ミラーボールなんて持っていっておきながら、どの口が言っているんだと思われるかもしれないが、ちょっとガッカリしながらも僕はカメラのシャッターを押し続けたのであった……。 首長族09 技術革新が進み、山奥の僻地でも気軽に行けるようになった現代。いわば「ちいさな地球」になったと言える。裏を返せば、少数民族の村が観光地化しても不思議ではないのだ。 首長族10 電車やバスを乗り継ぎ、数日かけて訪れた首長族の村。帰りは飛行機を使ってバンコクまで約3時間ほどだった。 <取材・撮影・文/クレイジーモンキー>
1
2
3
おすすめ記事