更新日:2018年01月05日 21:53
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介護職のブラック環境…24時間365日の個別対応で月収20万円、セクハラは日常茶飯事

セクハラやパワハラは日常茶飯事

 介護職を転々とし、あまりのブラックさに現在は別の職種への転職を考えているという女性ヘルパーのCさんは「当初、介護施設には人に尽くすことにやりがいを持つ、心の優しい人がたくさんいるのではないかというイメージを持っていました」と語る。 「ところが、まったく逆でした。余裕がないからかイライラしている人が多く、パワハラやセクハラは日常茶飯事。ドライに構えていないと精神的にも肉体的にもまいってしまいます。いくつかの職場を経験しましたが、どこも環境は最悪。前に勤めていた障害者介護施設では、気の優しい一人の青年に仕事が集中して、過労のうえ自殺してしまいました」(Cさん)  さらにBさんと同様、モンスター利用者&家族がそのブラック化に拍車をかける。 「上司からもパワハラを受けているのに、利用者やその家族から理不尽なことで怒鳴られたり、セクハラを受けたり……でもいちいち気にしていたら仕事にならないので、胸やお尻を触られる程度ではセクハラとは言えない、と自分に言い聞かせていました」(同)  この職場環境が最悪である背景の一つには、ヘルパーの数が絶対的に少ないという問題がある。’25年以降は2200万人、日本の人口の4分の1が75 歳以上という「超高齢化社会」がやってくる。今後さらに介護施設ヘルパーの需要が増えてくるにもかかわらず、その職場環境はあまりにもひどい状況にあるのだ。 ― [ブラック企業]が減らない理由 ―
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