40男が離婚して見えてきたもの――「原因は夫の浮気」とウソを流され、親権と職を失うも…
結婚して家庭を築いた人たちは、独身という自由を捨てた代償に幸せを手に入れたのだろうか? 30~45歳のサラリーマン300人を対象にSPA!編集部でアンケートを実施すると、6割以上の男性が「離婚したいと思ったことがある」という結果に。結婚当初は幸せの絶頂だったのに、なぜ夫婦は忌み嫌い合ってしまうのか。離婚を推奨するわけではないが、「離婚で救われた」男の事例を元に、「自分の結婚に間違いはなかったのか?」を見極めていく。
…松木壮亮さん(仮名・46歳)年収400万円・結婚5年目に離婚
「とにかく、嫁のズボラな育児に嫌気がさしたんです」
そう語るのは、4年前に7歳下の妻と別れた松木さん。再三、妻の育児の杜撰さを主張するも、妻の側に立った弁護士がやり手で、親権は母親に奪われてしまった。「嫁の家は資産家でした。『(妻側の)祖父母と同居するのが子供の幸せ』と言われてはどうにもなりませんでしたね」
しかも、元妻は取引先社長の親族にあたり、「離婚の原因は夫の浮気」と根も葉もない噂を流されてしまい社内で孤立。結局、離婚の半年後、15年間勤めた精密機器メーカーを辞めるハメに。
「嫁の育児に口を出していた私も、率先して育児や家事をできていたわけではないので一方的に責めることはできませんが、40代での転職活動はさすがに大変でした」
現在はタクシー運転手として働き、年収は大幅ダウン。「ドライブは嫌いじゃないし、一人なので気楽」と不満はないという。
「それに仕事はシフト制のため、好きなときに子供に会えます。嫁も月一度の子供との面会の約束は守ってくれるので」
先日も、息子を連れて海へドライブに行ってきたそうだ。
「息子も私と同じ車好きで毎回すごくはしゃぐんです。それが自分の子供の頃に瓜二つで、やっぱり自分の息子だなと、見るたびに涙が出そうになります」
近々父子で初めての1泊旅行を計画しているそうで、今から待ち遠しくて仕方ないとか。
「嫁も実家に戻ったことで、結婚時よりもストレスなく育児をしているみたいですし、離婚したことが子供にとっては幸せだったのかなって思えば、いい選択ですね」
離婚で失ったものは多いが、余計なものが消えて見えてくる幸せもあるのかもしれない。
― 不幸な結婚 幸福な離婚 どっちが得か? ―
月一度、子供と触れ合う時間があればそれでいい
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