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バーテンダーが人手不足。モテ職業なのに不人気な理由

お金や技術よりも「完全週休2日」優先

 華やかなイメージの裏には、厳しさがつきもの。アルバイトはまだしも社員希望なら覚悟の上で門を叩くのかと思いきや、「今は少しでも厳しくしたら人が集まらない」と別のバー店主は言う。 「私がこの業界に入ったときは、まず店から『深夜まで働けるように引っ越してきて』と言われたものです。こちらも早く一人前になりたいし、少しでも稼ぎたいので、キツくても現場に出ることに不満はなかった。それが今は、お金や技術よりも、真っ先に労働時間を聞いてくる。完全週休2日じゃないと、問い合わせすらない。実際、個人店や小規模店でそれを保証するのは、かなり厳しい」  こうした変化に加えて、昨今の“酒離れ”の風潮も人手不足に拍車をかける。 「たまに来る若者にハイボールをオーダーされて、スコッチで作ると苦い顔をされたり。というのも、彼らは“角ハイ”しか知らない。角ハイを1、2杯飲んで、終電前には解散するのが今どきの飲み方。つまり、若者に飲酒文化自体が伝わっていないから、バーで働こうという人が減っているのも仕方のない話だよね」(ビアカフェ店主)  若手の参入はなく、人材難と高齢化が進むバー業界。今夜もカウンターから「誰かいい人、紹介してよ」と悲痛な声が聞こえてくる。 ― この春、マジで人が足りない ―
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