雑学

若者は給料よりも職場環境が大事「とにかく怒られたくない」

厚労省発表によれば、’17年12月時点の有効求人倍率が、1.59倍に達したという。バブル期のピークにあたる’90年7月の数値(1.46倍)を3月30日発表の2月時点で11か月連続で超えており、この勢いがやむ気配はなく、深刻な求人難が現在のビジネス界を覆っているのだ。同僚が次々と抜けていき、さりとて新人が入ってこない環境下で、残された労働者たちの負担は増す一方だ。そもそも、この空前の人手不足の原因はいったいなんなのだろうか……。

この春、マジで人が足りない

働き手を集めたいなら、まず「職場を磨け!」


 人材コンサルタントの平賀充記氏は、労働者の意識の変化を指摘する。

「少子化による労働人口の減少はもちろんですが、それ以上に業種間の人気の格差が拡大しています。’17年12月度の有効求人倍率は『飲食ホールスタッフ』が7.78倍に対して『オフィスワーク』は0.38倍。ここまでの格差が生まれているのは、ブラック企業などのニュースに触れて、若年層を中心に『厳しい職場は嫌』、『とにかく怒られたくない』という意識が広がっているからでしょう」

 例えば、アルバイト希望者の約半数は応募前に下見に行き、「激務じゃないか?」とか「店長は優しそうか?」などをチェックしているという。こうした傾向は、社員においても同様だろう。

「そもそも今までの日本の労働環境は恵まれすぎていたんですよ。かなりのむちゃを社員やバイトに押しつけてもなんとかなってしまっていた。しかし、今の働き手は給料よりも勤務地や勤務時間、人間関係といった労働環境を重視する傾向があります。ですから、トイレが汚かった、社内の雰囲気が暗そうだったなど、些細なことで“イケてない職場”と見なされることが多いのです。だからこそ事前の受け入れ態勢が重要。新人には座学で丁寧に説明する時間を設けると定着率がアップします」

 過保護と言うなかれ。人材難を乗り切るには、“イケてる職場”をアピールすることが最優先事項だ。

【平賀充記氏】
ツナグ・ソリューションズ取締役。ツナグ働き方研究所所長。リクルートの求人媒体の全国統括編集長などを経て、’14年から現職。著書に『非正規って言うな!』『アルバイトが辞めない職場の作り方』いずれも(クロスメディア・マーケティング)

取材・文/野中ツトム 布施翔悟(清談社) 長谷川大祐(本誌) 宮下浩純
― この春、マジで人が足りない ―





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