更新日:2022年12月28日 17:21
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40歳でクビに…年収190万円で食いつなぐ、田舎の厳しい再就職事情

日本の相対的貧困率は15.6%――。この数値は本当に真実を語っているのか。東京と地方では年収や生活水準が異なるにもかかわらず、これまで一緒くたに語られてきた貧困問題。東京型貧困と地方型貧困に分けて考えたとき、日本のリアルが見えてきた! 今回は、独特のコミュニティに苦しむ地方型貧困の実態に迫ってみた
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※写真はイメージです

求人は港湾関係ばかり。運転代行で何とか食いつなぐ

――小原一朗さん(仮名・45歳/離婚)・運転代行業・年収190万円 「5年前、経営悪化で勤めていたパチンコ屋をクビになり、以後、マトモな職には就けてない。20代のときに足を怪我して肉体労働はできないし、今じゃ運転代行の仕事でかろうじて食いつないでいるよ」  そう語るのは、青森県内で運転代行業をしている小原一朗さん。 「ハローワークには何度も足を運んだんですが、あるのは港湾関係の仕事ばかり。事務仕事は履歴書を送っても、面接すらしてもらえませんね。まあ40代だし、採用されるような職歴じゃないから」  妻とはリストラ後、お金を巡る言い争いが絶えなくなり離婚。しかも、今は少ない収入から毎月2万円、要介護の母親に仕送りしなければならず、子供の養育費を振り込むことができずにいる。 「元妻もこっちが生活苦なのを知っているので大目に見てもらっていますが、子供には会わせてもらえません。こっちも万年床の周りがビールやチューハイの空き缶だらけの荒んだ生活を息子に見られたくないですから。といってもカネがないから酔っぱらえるほど飲むこともできませんけどね」  もはやアルコールに逃げることさえ許されない。 ― 東京vs地方 貧困のリアル ―
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