更新日:2022年12月28日 18:20
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春GI大予想 “堅い”オークス最大の穴は、打倒アーモンドアイの筆頭候補

怖いのは“ルーラーシップ産駒”のあの馬!

 ただし、相手選びには一考が必要です。むしろ、死角があるとすれば打倒アーモンドアイの筆頭候補である2歳女王・ラッキーライラックの方ではないでしょうか? ラッキーライラックは、昨年のアルテミスSでも行きたがる面を見せるなど、折り合いにやや不安があるタイプです。能力の絶対値の高さで克服できる可能性はありますが、アーモンドアイを意識して勝ちに行く競馬をすると、最後にガス欠の恐れがあり、1枠2番というやや極端な枠順を引いたことも不安材料。  このマイナス面を考慮すると、打倒アーモンドアイという意味では、距離に不安がなく、鞍上・デムーロ騎手のサトノワルキューレの方に魅力を感じます。いずれにしても、今年のオークスでは、人気薄の馬にとって余っている席はそれほど多くありません。しかし、その中でも最大の惑星と考えている馬を、最後に一頭挙げておきます。  それは、フローラSで2着と好走したパイオニアバイオです。  狙いのポイントは本馬の父、ルーラーシップ産駒の特徴です。同産駒はこれまで4頭がクラシックで馬券に絡んでいますが、それぞれのデビューからの戦績をご覧ください。 ・今年の皐月賞で2着に健闘したサンリヴァル  1→1→4→4→皐月賞2着 ・昨年の皐月賞3着のダンビュライト  1→2→13→3→3→皐月賞3着 ・昨年の菊花賞馬・キセキ  1→5→3→3→1→1→2→菊花賞1着 ・今年の桜花賞3着のリリーノーブル  1→1→2→3→桜花賞3着  ご覧の通り超安定型で、全馬トライアルで負けていながら、本番で着順を落とさずに好走しています。これはつまり、この産駒の「良くも悪くも相手なりに走る」という特徴を示しており、下級条件での取りこぼしが多い反面、相手が強くなっても勝負になるのです。  そして、パイオニアバイオのデビュー以来の着順をご覧ください。  4→3→2→4→2→2→2→1→2→オークス?着  やはり超安定&相手なりです。レースぶりを見ても距離への不安はまったく感じられず、むしろ距離延長でタフな競馬は歓迎するタイプ。上位人気勢の一角を崩す可能があるならば、この馬でしょう。  もし多くの競馬ファンがルーラーシップ産駒の特徴を把握せずに、「長らく未勝利で燻っていたのだから、前走はフロックでは?」と軽視してくれれば儲けもの。配当の妙味も増すので、ぜひ買い目に入れておきたい一頭です。  ちなみに、こうした堅いレースの場合、少しでも配当を高くするためにアーモンドアイの“アタマ固定”という選択をするファンも少なくありませんが、堅い決着こそ冷静なオッズマネジメントが必要です。  おそらくアーモンドアイの単勝は1倍台後半から2倍台前半。多くのファンが“アタマ固定”で行くことが考えられ、連単系の馬単・三連単も相当売れると予想されます。  しかし、競馬に絶対はなく、ましては若い牝馬同士の一戦ですから、思わぬ馬がパフォーマンスを上げてくる可能性は否定できません。もし、オッズに有意な差がなければ、馬連や三連複などの連複系馬券の軸として活用するのも一手です。  単勝・馬連だけだった時代に比べ、現代競馬は馬券の券種もさまざまです。それだけに、現代競馬で勝つためには、予想だけでなく“馬券の買い方”も非常に重要となるのです。  より詳細な最終結論は、TARO氏のブログ「TAROの競馬」でレース当日朝に発表される。ぜひ参考にして、勝負の一助として欲しい。 構成/宮下浩純 長谷川大祐(SPA!)
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