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逆に迷惑!「働き方改革」で会社から旅行プレゼント…の落とし穴

 そして、さらなる重い問題が。 「現物支給なのに課税されてしまうこと。私の場合、会社が用意してくれたのは家族3人で30万円近いプラン。交通手段やホテルはかなり良いレベルでした。しかし、その費用を給料として計上するため、収入は増えていないのに税金だけ引かれてしまうんです」  これは「報奨金の現物支給」にあたるのだろうが、「だったら旅行じゃなくて、現金の給与でくれ!」というのがホンネだろう。 税金 幸い、Iさんは大きなマイナスを食らわずに済んだ。大ダメージなのが1位をとった海外旅行組。 「例えば、100万円計上されてしまうと、それだけで税金として最低でも数万円は所得から徴収されるわけで……」  実際にはその年の所得税だけでなく、翌年の住民税や保険料などにも響くため、マイナスがもっと嵩(かさ)む。 「細かく言えば、税率が跳ね上がる直前の所得だった連中は涙目ですよ。微妙にボーダーを超えてしまい、税金だけガッツリ取られるのに、使える現金は少ないのですから」  社員のモチベーションや競争意識を高めるはずのインセンティブだが、急あつらえの方法ではデメリットだらけとなる可能性大。導入を考えているお偉方のみなさんには熟考をお願いしたい。<取材・文/金井幸男> ― 不満続出! “働き方改革”のリアル ―
編集プロダクション勤務を経て、2002年にフリーランスとして独立。GETON!(学習研究社)、ストリートJACK(KK ベストセラーズ)、スマート(宝島社)、411、GOOUT、THE DAY(すべて三栄書房)など、ファッション誌を中心に活動する。また、紙媒体だけでなくOCEANSウェブやDiyer(s)をはじめとするWEBマガジンも担当。その他、ペットや美容、グルメ、スポーツ、カルチャーといった多ジャンルに携わり、メディア問わず寄稿している。
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