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大手企業からベンチャーに転職したら…プライドが邪魔した転落人生

 就労環境、給与、肩書き。サラリーマンの多くがより良い待遇を求め、「転職」について少なからず考えるもの。石の上にも三年と思いつつ、スパッとキャリアアップに挑む同僚を羨ましく思ったことだってあるだろう。しかし、その逆も然り……。
転職

※画像はイメージです(以下同)

語学力を買われ、2流大学卒で大手企業に入社

 Tさん(32歳)は新卒で大手機械メーカーに就職。本人はもちろん、家族や友人も前途洋々と思っていた。 「全く名門ではない2流大学卒にも関わらず、まさかの超有名企業入り。そりゃ親は喜びましたよ」  入社してみると、なぜ自分が採用されたのかを難なく理解できた。同期の多くが、日本語以外の言語も堪能な人材だったのだ。 「僕は小学校低学年までマレーシアで暮らしていたんです。父の仕事の都合でね。その後も高校生の時にクアラルンプールに留学し、英語とマレー語が使えるトリリンガルに」  会社は特にアジア圏を重視していた。タイ語、ベトナム語、中国語……。先輩のほとんどがオリエンタル系多言語使いであり、そうでないと出世は望めない。東南アジアで広く通じるマレー語を話せるTさんは、明らかな有望株として可愛がられた。 「どこも同じでしょうが、英語を話せる人は結構いるんですよ。でも、他の言語が慢性的に不足していて。日本企業が工場を置いている国の言葉は、なかでも価値が高いのだと聞きました」

海外赴任のチャンスが到来、しかし……

 入社してから半年を過ぎたころ、インドネシアのジャカルタ視察のメンバーに選ばれた。新入社員からは唯一の抜擢だ。 「鼻高々でしたね。インドネシアは発展著しい注目の国。しかも、得意のマレー語が通じやすいので、色々チャンスがありそうだと意気込んでいました」  とはいえ、先輩や上司の手前、スタンドプレーできる場面はゼロ。ビジネスシーンでは英語が基本だったのもあり、一週間に渡る初出張はノーインパクトに終わってしまう。 「それでも、“お金をもらって海外に行く”ということだけで興奮。現地の幹部や担当者とウマがあったのもあり、妙に自信を持って帰国しました」
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数週間後、辞令が下りたのは…
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