結婚神話崩壊で変化するオジサンたちの「恋愛観」
<’00年代の中年男>
女性の高学歴化や共働き思考が浸透。セックスレスでも育児に励む
40代男性の未婚率が目立ち出す。
「就職事情が悪くなる一方で、女性の高学歴化が進み、男性に求める条件ばかりが上がっていく。結果、40代男性は『結婚したくとも相手がいない』状態に」(筒井氏)
家庭内でもかつては稼ぎを入れれば妻に文句は言われなかったが、「家事子育て」の義務も発生した。
「中年になっても賃金は上がらないため、共働きが当たり前に。そこで、’00年代後半から家事や子育てに協力的な『イクメン』という言葉が注目されます」(大橋氏)
育児に疲れてセックスレス化する家庭が増える一方、恋愛面では携帯電話の登場が大きな転換点に。
「’00年代は出会い系にハマる男性が増え、従来よりも恋愛が即物的に。特に、’08年のリーマン・ショックで男性はさらに自信を喪失。魅力で勝負する恋愛より安いお金で買えるインスタントなSEXを選ぶ傾向が強まります」(亀山氏)
<’10年代の中年男>
「結婚=不幸」で生涯独身男性急増。性のデフレ化は果たして幸せ!?
そして’10年代。40代男性の婚姻率は61.89%にまで下落。まさかの“5人に2人は独身の時代”へ突入する。
「ロスジェネ世代で非正規社員も多く、経済的理由で結婚できない男性が急増」(筒井氏)する一方で、「ネットなどで既婚者の不満を目にするせいか『中途半端な相手と結婚して不幸になりたくない』との意見が増えました」(大橋氏)と男性側の理想も高まるように。結果、’15年頃から「中年童貞」の言葉も出現するが、SEX自体のデフレ化は進んだと亀山氏は指摘。
「女性もお金があるのでデートは割り勘。セックスレスでW不倫が増え、女性に結婚を迫られることも減った。一部の金持ち男性の『パパ活』を除けば最も恋愛にお金や手間がかからない時代では」
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