更新日:2022年12月30日 10:28
恋愛・結婚

結婚神話崩壊で変化するオジサンたちの「恋愛観」

デフレとバブル、どっちが幸せ?

 女性の社会進出に始まり、男女平等の風潮が昨今強まったことも40代男性の結婚観に大きな影響を与えたと大橋氏は指摘する。 「昔の世代は『独身は不幸』と言いますが、40代男性からすれば余計なお世話。家族を持つことは大きな負担だと考える人も多い」  一方、亀山氏もこう提言する。 「バブル時代には恋愛は最大の娯楽でしたが、今はそれ以外の娯楽も多いし、性欲も一人で解消できる。40代男性にとって恋愛は趣味のひとつになりつつあるのではないでしょうか」  結婚を通じて「安定」を得られた昔、それには男性側の多大な努力や経済力が必要だった。そんな安定こそ失われたが、適度な恋愛やそれ以外の選択肢も楽しめる現代も、決して悪いものではないはずだ。 【筒井淳也】 立命館大学産業社会学部教授。専門は家族社会学、計量社会学。著書に『仕事と家族』(中公新書)、『結婚と家族のこれから』(光文社新書) 【亀山早苗】 ルポライター。’90年代から女性の恋愛や不倫事情を取材。近著に『アラフォーの傷跡』(鹿砦社)、『復讐手帖―愛が狂気に変わるとき―』(扶桑社刊)など 【大橋清朗】 NPO法人花婿学校代表。未婚男性に向けた婚活セミナーや婚活支援を、企業や自治体などで多数開催。著書に『ずっと一緒にいたい人』(PHP研究所)など ※データはすべて「第3回全国家族調査」より引用。対象者は’36~’80年生まれの男女9400人(うち回収は5203人、そのうち男性のみピックアップ <イラスト/なかむらはるみ> ― 中年男[おじさん]の30年史 ―
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