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デフレとバブル、どっちが幸せ? 30年で中年男の働き方はどう変化したか

バブル経済に沸いた40代男性=オジサンと、デフレ不況を粛々と生きる今のオジサン。実際はどちらが幸せなのだろうか。さまざまなデータを基に、この30年間で中年男がどう変化したのか追った。

中年男[おじさん]の30年史

バブル崩壊でオジサンの権威は失墜したか


 仕事やお金の在り方は当時の世相を反映している。では、この30年で40代の中年男の働き方はどう変化したのか。国税庁「民間給与実態統計」、新生銀行「サラリーマンのお小遣い調査」、総務省統計局「住宅・土地統計調査」、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」のデータを基に、その変遷を辿ってみた。

<’80年代の中年男>
とにかく働きカネを使ったバブル全盛の体育会系オジサン


 まずは、バブル期の’80年代後半。

「24時間戦えますか。」のフレーズに象徴されるように“猛烈に働く”ことが美徳とされた時代だ。’80年代後半は給与が急激に上昇し、お小遣いの金額も伸びている。一方、預貯金は意外にも下落。’88年の286万円は、この30年間で最低という結果に。その理由について、経済アナリストの中原圭介氏は解説する。

「バブル期は高級車や海外旅行など、消費ブームが起きた時代。技術革新に伸びしろがあったので、企業は商品を次々と発表。40代中年男の購買意欲を刺激したんです」

 「経費で」の鶴の一声で、会社のお金を湯水のごとく使えたのもこの時代の特徴だ。人材育成の専門家である前川孝雄氏は言う。

「日本経済を牽引していると自負し、ノリは体育会系。『部下は家族』と仲間意識が強く、部下を引き連れて経費でスナックやクラブで豪遊。『頼れる金払いのいい上司』として慕われていました」

 上司としての株も史上最高値を記録した時代と言える。

中年男[おじさん]の30年史

【図1・40代の平均給与額の推移】’97年以降、所得は下落傾向に。「ターニングポイントは、北海道拓殖銀行の破綻(’97年)、リーマン・ショック(’08年)、アベノミクス(’13年)の3つです」(中原氏)/国税庁「民間給与実態統計」を基に作成(男性のみ集計)

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’90年代のオジサンは初めてずくめで混乱

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