更新日:2019年02月27日 17:37
お金

貯金ゼロ家計を待ち受ける地獄。3世帯に1世帯は破綻寸前だった

貯金ゼロ家庭を待ち受ける地獄とは?

 貯蓄ができない家庭にはどんな未来が待っているのか? 多くの家計を見てきたマネーコンサルタントの頼藤太希氏は、次のように危険性を指摘する。 「働くことができているうちは自転車操業状態でもギリギリやり繰りできるかもしれません。しかし、将来も働くことができるとは限らないし、その収入が約束される保証はどこにもありません。貯金がないと、子供が大学に進学するときの学費が用意できず奨学金を借りることになったり、そもそも進学を諦める必要がでてくるかもしれません。また、老後までに必要資金を貯められないと“老後破産”してしまう危険性があります」  では、“貯まらない家庭”にはどんな傾向があるのか。頼藤氏は「収入の多寡にかかわらず、支出への意識が低い」と指摘する。 「例えばケータイ代は、大手キャリアのスマホから格安スマホに切り替えるだけで大幅に安くなります。それをわかっていても『面倒だから』『時間がないから』と言い訳して切り替えないのが“貯まらない人”の特徴です。また、支出に対してズボラな性格の人も同様。例えば、電子マネーで“ちょくちょく買い”する。それもオートチャージにしていたら支出を把握しづらいですよね」  また、収入が高い人に多いのが、「気が大きくなってしまうこと」と横山氏は注意を促す。 「高収入だから『ちょっとくらい大丈夫』『今月は使いすぎても来月カバーできる』と思い、小さな支出を気にしなくなってしまいがち。高級スーパーで買い物をするのはまさにその典型。小さな贅沢が積もり積もって『贅沢してないはずなのになぜかお金が貯まらない』という事態に陥ってしまうのです」  さらに、高年収の人ほど貯金が貯まらない理由がもう一つ。 「収入が高くなるにつれ、ブランド志向になりがちです。それは食事や時計、バッグなどの服飾品に限らず、住むエリア、子供の学校、習い事にも及びます。教育熱心なエリアに住み、いい学校に行かせると意図しない出費も増えます。妻はママ友とのランチ代に一回3000円かけることが増え、衣食住全体のコストが底上げされてしまう。教育費も『ウチは収入が多いから大丈夫』とタカをくくり、習い事や私立受験でどんどん膨れ上がってしまいます」(頼藤氏)  古くから「教育費は聖域」と言われるが、上限を決めないと、とんでもない額になる“家計のブラックホール”になりかねないのだ。 【横山光昭】家計再生コンサルタント マイエフピー代表取締役。リバウンドのない再生と飛躍を実現し、これまで1万人以上の家計を再生。http://www.myfp.jp/ 【頼藤太希氏】マネーコンサルタント Money&You代表取締役。外資系保険会社で6年間資産運用リスク管理に従事し、現職に。投資や節税など資産運用に関する著書多数 ― 貯金0円の恐怖 ―
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