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貯金0円の家庭、どんなやりくりをしているの? 「3世帯に1世帯が貯金ナシ時代」の現実

―[貯金0円の恐怖]―
3世帯に1世帯が貯金ゼロ――節約を意識し貯蓄している人たちからすると信じがたいが、日銀の金融広報中央委員会が調べた「家計の金融行動に関する世論調査」で報告されている’17年の調査結果だ。“貯まらない家庭”にはどんな傾向があるのか? そして、貯金ができない家庭にはどんな未来が待っているのか? 実際にお宅を訪問して判明した“貯まらない家族”の特徴を紹介する。

子供の習い事代が重しに。バイト不可避の低収入世帯

…世帯年収440万円の実例
辛島家

晩酌しながら息子とじゃれ合う時間は、お金の悩みを忘れさせてくれるとか。「この子のためにもバイトをしなければいけないですね」

 貯金ゼロ世帯で多いのは、やはり低年収の家庭。埼玉県内の塗装板金工場に勤める辛島浩司さん(仮名・42歳)の世帯年収は、児童手当と奥さんのパートを合わせても440万円。「家族4人でウチ程度の収入だと貯金も難しい」と嘆く。  自宅は駅から徒歩30分、築45年、3DKの団地で家賃4万7000円。室内はリフォーム済みでキレイだが、物で溢れ返っていた。 「できればもっと広い家に移りたいけど、家計はギリギリ。家賃が増えると赤字になるから、住み続けるしかないんです。マイホームはとっくの昔に諦めました」  辛島家の1か月の支出で最も多いのは食費の7万円。 「月2回の外食や晩酌代込みなら、安くないですか。普段の食事はもやし料理とか、肉も安い外国産ばかりで、妻もかなりやり繰りしてくれているんですよ」  子供2人にかける教育費は6万5000円とやや多め。 「学習塾とサッカースクールの月謝代で、息子たちが自分で『行きたい!』って言ったんです。友達も通っていて、ウチの子だけ行かせないわけにはいきませんよ。おかげで節約のために昼は手作り弁当になりましたけどね(笑)」
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予定外の出費に対応できる余裕ナシ
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