海外移住のハードル「就労ビザ」が下りやすい職種は?
海外で暮らす日本人の数は135万人に上り、過去最多に。最近は働き盛りのサラリーマン移住も増えているという。しかし、実際移住を考え始めるとネックとなるのが、就労ビザだ。
「近年は移住に必要な就労ビザ取得が難しくなっているんです。特にアメリカは投資永住権以外、ビザ申請が厳しくなりました。起業して投資家ビザを得たり、観光ビザなどで国を移動してノマドワーカーのような働き方をできるならまだしも、現実的には厳しいですね」(海外移住コンサルタントの大森健史氏)
そんななかでも、就労ビザが下りやすいのはどのような職種なのか。ファイナンシャルプランナーの飯田道子氏はこう話す。
「やはり人手が足りていないブルーカラーの職種は欧米でもかなり需要がありますよ。カナダだとケアバギーといって、老人や障がい者の介護職はビザが取れる可能性がありますね。ただ、住み込みの条件や英語力が必須。あとは、ダイビングのインストラクターなどの国際ライセンスを持っていると観光地での就職には役立ちます。とはいえ、それらも語学ができないと求人までには至らなかったり、年収500万円には満たないかもしれません」
就職するなら「アメリカのグリーンカード(永住権)抽選もいい」と飯田氏は続ける。
「アメリカなら例年秋口ごろに約1か月間グリーンカードの抽選受け付けが行われるので、それを狙うのが現実的。既婚者だと現地人と結婚するという選択肢もない。他の国でも学業やスポーツなどの分野で並外れた才能を持っているなど能力が高ければ、永住権を取ることもできますが、ハードルは高いです」
アメリカンドリームへの道はなかなか遠そうだ。
【飯田道子氏】
ファイナンシャルプランナー。金融機関勤務を経て、’96年からFPとして活動。現在はセミナー講師や執筆活動以外に、ワーホリや海外移住の相談にも対応している
【大森健史氏】
海外移住コンサルタント、アエルワールド代表取締役。家族や退職者の海外移住希望や永住権取得のアドバイスなど、これまでに1万件以上を担当
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