ビジネスファッションの多様化が進む昨今、とりあえずスーツを着ていればOKという意識が薄れてきたのではないでしょうか。春夏のクールビズのみならず、秋冬のウォームビズという位置付けで、ジャケパンのビジネスマンも増えています。 　いつもの定番ジャケットにアクセントとして色のついたニットを挟む。 　このメリハリのお陰で、ノーネクタイであってもだらしなく見えません。また、ネクタイを合わせるならばグレー・ネイビー系のシンプルなタイを合わせましょう！ 　カラーニットに合わせるジャケットはどんなタイプが良いのでしょうか。 　もちろん、お気に入りのショップで購入するジャケットもマッチすることでしょう。もし、ユニクロのジャケットを合わせるならば、私はウール地のジャケットではなく「コンフォートジャケット」をおすすめしています。 「コットン32％、ポリエステル68％」のコンフォートジャケット。一般的に化学繊維の比重が高いジャケットに高級感はないと言われることでしょう。実際、このジャケットに高級感があるようには見えません。 　しかし、カラフルなニットと合わせることで気になりません。このコーディネートは色を活かすことがポイントなので、ジャケットに高級感が求められていないからです。 　ただし、合わせるパンツは気をつけましょう。エレガントなウールスラックスより、少しゴワついたコットン素材のチノパンが合わせやすいです。上質なエレガントなウールスラックスでは、その対比からジャケットの質感がチープに見えてしまうリスクがあるからです。 　アイテム同士の相性を表す概念を「着合わせ」と呼びます。着合わせを意識してアイテム同士を組み合わせたとき、ユニクロ100％のオフィスカジュアルで十分好印象に見えるのです。 　ジャケット5990円、ニット2990円、シャツ2990円、チノパン3990円。フルセットの合計は1万5960円で十分好印象をもらえる、100％ユニクロのオフィスカジュアルでした。是非参考にしてみてください。＜TEXT／森井良行＞“あなたのお抱えスタイリスト”として、その違和感を言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』（日本実業出版社）など5冊。MENSA会員。公式サイト「エレカジ」では、80件を超えるコーディネート事例を公開。