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サッカー日本代表「新ビッグ3」南野・堂安・中島。これまでの歩み

堂安律:すでに若手のなかでは世界のトップ10!?

 現在、オランダのFCフローニンゲンに所属する堂安律。彼も、若くしてその才能を認められていたプレイヤーだ。2015年には、16歳11ヶ月18日という若さで、かつて所属していたガンバ大阪の最年少J1デビュー記録も作っている。  2016年は主にガンバ大阪U-23で活躍し、J3リーグで2桁得点を記録。その功績が認められ、2016年度のアジア最優秀ユース選手賞に輝いたほか、同年10月に開催されたU-19アジア選手権でも大会MVPを獲得している。  2017年の夏に海外へ移籍すると、すぐにチームに欠かせない選手となった堂安は、リーグ戦の29試合に出場。9ゴールを決めてみせ、加入1年目とは思えない実力を発揮した。  そんな堂安は、フランスのサッカー誌『フランス・フットボール』が2018年に新設した「コパ・トロフィー」の候補10人にも選ばれている。コパ・トロフィーとは、21歳以下の最優秀選手を決めるための賞であり、彼のポテンシャルは、誰もが認めるところというわけだ。  近頃では、イタリアの名門ユヴェントスが獲得を狙っているのではないかという噂まで出ている堂安。今後の活躍と、そのステップアップ先にも注目したい。

中島翔哉:日本が誇る“ドリブルお化け”

 巧みなテクニックとスキルを駆使したドリブルで、相手選手を翻弄する中島翔哉。その特異なプレースタイルは、長友佑都(32歳)から“ドリブルお化け”と称されるほどであり、日本代表の切り札として期待できる存在なのだ。  U-23日本代表などでは目覚ましい活躍を見せていた中島だが、当時所属していたFC東京では怪我に泣かされ、やや苦労していた時期も。Jリーグの舞台では正直、持っている才能に見合うだけの活躍はできていなかったのではないだろうか。  そんな彼が開花する大きなきっかけとなったのは、2017年、ポルトガル・ポルティモネンセSCへの移籍だ。この移籍オファーに対し、当初FC東京は彼を手放すつもりがなかったそうだが、中島が懇願した結果、話がまとまったのだという。今となっては、人生の岐路で正しい道を選び取ったといえるだろう。  移籍してすぐにポジションを勝ち取った中島は、ポルトガルの水が合ったのか、ゴールに絡む活躍を見せ続ける。最終的には、移籍1年目をリーグ戦29試合出場、10得点12アシストという好成績で終えた。  クリスティーノ・ロナウドを生んだポルトガルの地で、研鑽を積んでいる中島。彼の才能を考えれば、世界を沸かせるドリブラーになる日も、そう遠くないかもしれない。
中島翔哉

中島翔哉は、日本が世界に誇るドリブラー。その圧巻のドリブルで、世界を虜にするような活躍を見せてもらいたいものだ(画像は中島翔哉オフィシャルブログより)

 ――これから、ますますの活躍が期待される「新ビッグ3」。しかし、本田、香川、岡崎の「元祖ビッグ3」もまだまだ黙っていないだろうし、さらには、今年のワールドカップでチームに寄与した乾貴士(30歳)や原口元気(27歳)も控えている。この先、日本代表の攻撃的なポジションは誰が担っていくことになるのか……熾烈な競争から、目が離せない。<文/後藤拓也(A4studio)>
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