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新天皇即位まで2か月。皇太子さまが「お言葉」に込めた思いとは?

不安の声を漏らす人も

 この点について、不安の声を漏らす人は少なくない。その一人が、麗澤大学教授で法学者の八木秀次氏だ。 「1月16日に両陛下が出席されてお歌を披露される最後の歌会始の儀がありました。体調を崩されて’04年以降欠席されている雅子さまも、今回は出席するかと思われましたが、姿は見られなかった。皇太子さまは両陛下の意思を引き継ぐとお話しされていましたが、天皇皇后両陛下が常におふたりで行動される“平成スタイル”はとても踏襲できる状態ではないでしょう。 これまで宮中祭祀に参加された回数が圧倒的に少ないことを考えると、ご公務と祭儀が目白押しとなる5月以降のハードスケジュールはとてもじゃありませんが、こなせると思えません。仮に直前で欠席されるようなことが続くと、さらに不安を覚える国民が増えかねない」  ただし、代替わりに伴い皇室に対する風当たりが強くなるのは、世の常だという。久能氏が話す。 「私はかつて、陛下が平成3年に起きた雲仙普賢岳の噴火災害の被災地を訪問される様子を取材させてもらいました。その時、陛下は避難所でスリッパも履かず、膝をついて被災者をお見舞いされ、それ以降、変わらぬ姿勢で被災者に寄り添い続けたのです。 こうした取り組みは今では国民に広く知られていますが、当時は『天皇が膝をつくとは何事か!』という批判の声が一部であがりました。昭和天皇はそんなことをされませんでしたからね。お代替わりの直後は、前の天皇と比較され、バッシングが起こりやすいのです」
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国民の理解が不可欠
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