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「第四次 印パ戦争」の核リスク 空爆40人死亡の報復で戦闘機撃墜

インドとパキスタンが共に「核保有国」

 複雑に絡み合う各国の思惑が、事態を複雑化させているのは頷けるが、問題なのは、インドとパキスタンが共に「核保有国」という点だ……。’97年8月~’02年2月に駐パキスタン大使も務めた久保田穣氏が話す。 「私が大使在任中だった’98年5月にインドが2回目の核実験を行ったが、パキスタンもその直後に対抗策として初めて核実験を強行しました。 当時、印パ両国は互いに競い合うように行動をエスカレートさせており、まさに一触即発の状況。人類がこれまで経験したこのない『核保有国同士の戦争』の可能性がリアリティをもって語られていました。そもそも、印パ両国の核ドクトリンは明確に違う。 インドのスタンスは、『大国であるインドは国際社会に責任があり、安全保障(平和)のために軍事力も強力でなければならない』という理屈で成り立っており、大国の国際的義務や矜持から核保有に至っている。これに対してパキスタンは、隣国のインドが核で脅してくるからそれに対抗するために抑止力として核を保有する……というもの。 パキスタンの核実験に抗議した際も、当時のナワーズ・シャリーフ首相が『インドの要求に屈すれば私の命が青年将校に狙われる。インドが脅しをかけてこなければ、私は明日にでも核の設備をインド洋に捨ててもいいくらいなのです』と訴えていました」 「第四次 印パ戦争」の核リスク
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