更新日:2020年06月11日 16:27
スポーツ

棚橋弘至、負傷で次期シリーズ全戦欠場も「人生もプロレスも逆転するから面白い」

──ドーム興行のチケットが無料で配られていたという噂も。 棚橋:会社規模がどんどん縮小し、債務超過から身売り……。本当にどん底でした。ただ、人生もプロレスも、逆転するから面白い。看板がいないならば、自分が看板になれて売り出せる。それに「プロレスを好きな人口が少ないんだったら、そこは全部ビジネスチャンスだ!」と自身にハッパをかけました。 ──好きにさせる自信があった、ということですね。 棚橋:まだまだプロレスには「悪い、怖そう、痛い」という先入観は強い。そんな悪いイメージを少しでも払拭するのに、自分で言うのも何ですが、ビジュアルも良い、筋肉質でアスリート体形という棚橋弘至はうってつけ、という自信はありましたね(笑)。まずは“人間・棚橋”を世間に知ってもらい、好きになってもらう。「面白い男だな」と思ってもらえたら、「プロレスやってるんで会場に観に来てくださいよ!」と声をかける。だから試合、練習、遠征で毎日大変でも、寝る間を惜しんでメディアには出続けました。

業績が逆転V字復活。今後は海外展開も!

──そんな棚橋選手の地道な活動が実り、“熱”が戻ってきた印象があります。特に女性人気。プロレス好き女子、通称「プ女子」が大きく増えました。 棚橋:照明などの会場演出、リングコスチューム、そして試合はベビー(善玉)やヒール(悪玉)といった対立構造もわかりやすく、内容は“派手さ”を強めたのが功を奏したと思います。会場には家族連れもすごく増えて、新日本プロレスは遊園地、映画などと同じ、男女年齢を問わず、家族単位でも楽しめるエンターテインメントに成長したのかな、と思います。 ──結果、「新日本プロレスリング」の業績がV字回復。昨年の売上高も、20年ぶりに塗り替えました。 棚橋:動画配信サイト「新日本プロレスワールド」が始まったことも大きいでしょうね。現在このサイトの会員登録者数の“4割”が外国人です。4月にはニューヨークでのマディソン・スクエア・ガーデン大会。8月にはロンドン大会も行われます。今後は海外進出もどんどん増やしていきたいですね。 ※4/9発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです 【棚橋弘至/プロレスラー】 ’76年、岐阜県生まれ。立命館大学法学部卒業。’99年に「新日本プロレス」に入門し、半年後にデビュー。国内最高峰のベルト、IWGPヘビー級王座に幾度となく君臨。第56代王者時代には当時の歴代最多防衛記録を達成している国体のエースだ 取材・文/大坪ケムタ 撮影/尾藤能暢
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SPA!グラビアン魂オムデジタル写真集 棚橋弘至

みうら&リリーともに、納得の肉体美を余すとこ無く完全公開!!
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