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蜷川幸雄・最後の教え子が舞台から映像へと羽ばたく/小劇場美女図鑑

長内映里香① 明日の銀幕のスターは小劇場にいる!

 知る人ぞ知る小劇場の美女に密着する「小劇場美女図鑑」。第2回は、’16年に逝去した演劇界の巨匠・蜷川幸雄の最後の教え子、長内映里香さんに登場してもらった。

 大学在学中から蜷川氏のもとで5年間みっちりと稽古を積み、舞台から映像へと活躍の場を広げた矢先、出演した映画「台風家族」(草彅剛主演)が新井浩文氏の不祥事により公開延期に。

 それでも“抗えない血筋”と“亡き師との絆”によって、今まさに羽ばたき始めようとする新進女優、その素顔を描く。

「役者か否か」 眠れる血と記憶の目覚め


 長内映里香の女優人生は蜷川幸雄氏との出会いから始まり、師との死別によって幕間を迎えることとなった。

「大学に入学して初めて出来た友人に『映里香ちゃん、女優をやった方がいい』なんて言われなければ、蜷川さんとの出会いもなかったし、今の私はいないと思います。もともと父が役者で、役者仲間の皆さんとも幼少期からよくお会いしていたので、子供ながらに舞台の世界の厳しさを感じていましたから」

 彼女の父は70~90年代に掛けて人気を誇った『オンシアター自由劇場』出身。

「その父も結婚を機に劇団を辞めたように、『舞台に立ちたい』という思いだけでは食べてはいけない世界だと理解していました。だからこそ、自分は安定した道に進もうと勉学に励んでいましたが、結局、父と同じ道に踏み出したのは、やはり血筋なのかもしれませんね(笑)」

 彼女の眠っていた血筋を目覚めさせたのが蜷川幸雄主宰の「さいたまネクスト・シアター」オーディション。演劇を志す若者が集う狭き門だが、思わぬ合格に迷うことなく入団し、大学卒業までは神戸の実家から夜行バスで通う日々が続いた。

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蜷川幸雄氏との絆と別れ

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