仕事

45歳過ぎてリストラ…「転職支援会社」は利用するべき?

 時代の変わり目に合わせるかのごとく、企業の“人切り”が急速に進む昨今。その犠牲になろうとしているのが45歳以上の会社員たちだ。「人生100年、70歳まで現役」が標準化されようとしている現代においてあまりに早いタイミングでの会社からの不要宣告をどう乗り切るべきなのか?
リストラ

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「転職支援会社」はいったい何をしてくれる?

 企業が早期退職を提示した際、割増退職金と同様に提案されることが多いのが、「転職支援会社の紹介」だ。 「内容としては、人材会社の提供する再就職支援サービスを通じて、次の就職に向けた面接の受け方や履歴書の書き方が学べるほか、プロによるキャリアカウンセリングなどを受けられます。イメージとしては、ハローワークのホワイトカラー版と言えるでしょうか」(経営コンサルタントの中沢光昭氏)  早期退職時、こうした転職サービスを使うメリットはあるのか。企業情報に精通する人事ジャーナリストの溝上憲文氏は次のように語る。 「大企業で長年勤務した人ほど、転職事情や面接時のマナーがわからず、『面接で何かと“ウチの会社”を連呼』『条件を高望みしがち』などの行動をとって失敗する。そういう人には中高年向けの面接や会社選びを指導してくれるプロの意見は有効です」  ただ、絶対にこれらのサービスを使ったほうがいいか……というと、中沢氏は「必ずしもこれらの制度を利用する必要はない」と明かす。 45歳以上はクビ!の恐怖

優良再雇用先を探すには……

「企業によっては、支援サービスを利用しない人に、20万~50万円前後の再就職の支援金を、退職金に上乗せして支払うこともあります。もし、現金でもらえるなら、そのほうがお得。仮に転職に不安があり、プロのアドバイスを受けるにしても、自分に合った支援会社を自分で選んで自発的に利用するほうが知識やスキルも定着するはずです」  しかし、支援サービスを使っても、優良再雇用先を探すのはラクではない。そこで、溝上氏が提案するのが「コネ入社」だ。 「正規のルートで転職先を探すより、自分のコネを最大限に辿って、どこかの企業にもぐりこむほうが早道です。また、解雇されてから探すと気持ちも焦るし、条件も悪くなるので、鉄則は『退職前に転職先を見つけておくこと』。いざ解雇されても打つ手があるように取引先と親しくしたり、学生時代の同窓会に行って人脈をつくるなど、日ごろから次の転職先を意識することも大切ですね」  転職は己が主体。支援サービスはただのツールにすぎないので過信は禁物だ。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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