カーライフ

ゴーンさんの置き土産、新型デイズに試乗。“技術の日産”は死んでいないか?

 ところが新型デイズは、スズキなど軽の老舗3社のクルマと遜色ない走りを見せた! ルノーエンジンがベースとは言っても、実際には設計の基礎の基礎を流用しただけで、実質的な開発はほぼ新規だったそうな。うーん、日産、やるなあ。技術の日産は死んでないなあ。
オートクラブ

日産経営陣とゴーンさんの対立の行方はともかく、新型デイズとそれに携わった日産開発陣はアッパレだと感じた次第です。あ、指示したゴーンさんもか

 開発責任者に、「よくぞここまで頑張りましたねえ」と尋ねると、「正直、何度も挫けそうになりました」だって! そうだろうなあ。やったことない分野で、いきなり熟練の強者たちに追いつかなきゃいけなかったんだから。  ゴーンさんの指令は、日産開発陣にとって「マジかよ!?」という無理難題だったのかもしれない。それを乗り越えた開発陣は実にエライ。 オートクラブ エンジンだけじゃなく、ボディもしっかりしてて、走りが全体にパキッとしてる。クルマを上から俯瞰できる「アラウンドビューモニター」や、半自動運転システム「プロパイロット」も付けられる! 軽とは思えないフル装備感だ。  さすがにここまでなんでも付いていると、価格は軽く150万円を超え、ナビやらオプションを加えたら、総額200万円近くなる。 「軽ってそんなに高いの!?」  そう思われるかもしれませんが、今や軽はこれくらいの値段がフツーになった。逆に安いモデルはあんまり売れないのだ。デイズは一番安くても127万円と、他社に比べると高級志向だけど、それで時代に合ってるのかも知れん。  いずれにせよ、軽開発を決裁したゴーンさんは、今や日産の全役職を解かれ、被告人としての日々を送っている。虎は死して皮を残した……んだろうか? 【結論】 ゴーンさんが日産に残した最後の課題は、こうして見事に花開きました! これで「もって瞑すべし」と成仏してくれるといいが、もちろんそんな日本人的なことはカケラも考えず獰猛なる大逆襲を狙っているでしょう
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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