更新日:2019年08月07日 16:08
エンタメ

ドラクエ映画化で思う、主人公はなぜこんなにモテるのか?

―[モテる映画工学]―
~藤沢数希のモテる映画工学『ドラゴンクエストユア・ストーリー』~
ドラゴンクエストユア・ストーリー

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ビアンカとフローラのハートを掴む主人公は、運動神経抜群で細マッチョ

 ちょうどSPA!世代のおっさんたちが子供だった頃、日本でドラクエが大ヒットしていた。シリーズを重ねるごとに人気が増し、発売日に手に入れようと前日から徹夜でゲーム屋や家電量販店なんかに並んで学校を休む子供などが続出し、社会問題になるほどだった。私もそんな熱狂の中、ドラクエをプレイした者の一人である。  今回、ドラクエが最新のCGと豪華声優陣で映画化された。物語は5の「天空の花嫁」がベースとなっている。  少年リュカは、父パパスとともに、魔物たちに連れ去られた母マーサを取り戻す旅をしていた。しかし、パパスは逆に魔物たちに殺されてしまい、リュカも奴隷にされてしまう。それから10年、故郷に戻ったリュカは「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救うことができる」というパパスの日記を見つけ出す。そして、仲間たちとともに壮大な冒険を始めるのだった……。  このリュカは、サラボナの大富豪の娘で街中の男性が憧れる超絶美少女のフローラと出会うのだが、このフローラは他の男には全然興味がないのに、リュカを一目見ただけですぐに魅了されてしまう。  そして、幼馴染みのちょっとボーイッシュで、抜群の運動神経で魔物たちと戦う、これまたすごい美女のビアンカにも密かに好意を寄せられている。この男は、なぜこんなにモテるのか? 彼はイケメンだからである。そのうえ、魔物を次々と倒していく運動神経抜群の鍛えられた細マッチョだ。で、彼がなぜこんなにイケメンかというと、お母さんのマーサがこれまた美女だから。この顔と体があれば、そりゃ女にモテますよ。
物理学研究者、投資銀行クオンツ・トレーダー職等を経て、作家・投資家。香港在住。著書に『外資系金融の終わり』『僕は愛を証明しようと思う』『コスパで考える学歴攻略法』などがある
ドラゴンクエストユア・ストーリー
配給/東宝 原作・監修/堀井雄二 総監督・脚本/山崎貴 キャスト/佐藤健 有村架純 波瑠ほか 8月2日より全国公開
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