“過去最強”の日本代表。注目すべき選手は?
それでも、9大会連続でW杯に臨む日本代表の強さは過去最強との声は多い。そんななかで注目すべき選手は誰なのか。
長尾氏はまず、ウイングの松島幸太朗(26歳)は注目の一人とした。

本来フルバックの松島幸太朗(FB/WTB)だが、W杯ではウイングでの出場が濃厚
「ベタですが、プレーに派手さもあって何かをやってくれそうな気配がある。スピードもあるし、年齢的にも26歳と一番いい時期」
そして、ベテランのトンプソン・ルーク(38歳)のプレーも見逃せないとする。

コテコテの関西弁を話すなど、トンプソン・ルーク(LO)の魂はもはや完全に日本人だ
「代表から引退していましたが、今年に入って本格的に復帰。ラインアウトでも、196cmの長身でボールの受け役として彼の存在は大きく、欠かせない選手」(長尾)
ちなみに、日本代表の最年長出場記録を更新中のトンプソンは、今大会に出場すれば日本史上最多タイの4度目のW杯出場となる。
一方、齋藤氏はキッカーで攻撃の司令塔でもある田村優(30歳)に触れないわけにはいかないと言う。

田村 優(SO)
「最近はキックの精度も高まっていますし、競った試合では彼の足(キック)でどれだけ得点を稼げるかが勝敗に大きく関わってくるはずです」

ジェイミー・ジョセフ(HC)
もちろんW杯だというのに日本戦しか見ないのはもったいない。
「チケットはかなり売れているみたいですが、人気のカードでも運がよければリセールがあるかもしれない。個人的にはイングランドやウェールズの試合で見られるファンの大合唱がオススメ」(長尾氏)
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<日本戦以外の注目カード>
① 9/21(土)18:45~
ニュージーランド vs.南アフリカ(横浜国際総合競技場)
② 9/29(日)16:45~
オーストラリア vs ウェールズ(東京スタジアム)
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「最大の注目は、オールブラックス(ニュージーランド代表の愛称)。試合前のニュージーランドの先住民族、マオリ族舞踊が起源のウォークライ・ハカを見るだけでも価値がある。それにハカには、『カ・マテ』と『カパ・オ・パンゴ』の2種類があり、通常プール戦ではカ・マテをやるのが一般的ですが、強豪南アフリカ戦ではいきなりカパ・オ・パンゴをやるかも。W杯のハカは、通常のテストマッチとは気迫が違うので必見」(齋藤氏)

2種類の“ハカ”があるニュージーランド代表。写真はカ・マテ

カパ・オ・パンゴはカ・マテより強敵相手の”大一番”に披露されることが多いそう
日本代表の動向はもちろん気になるが、せっかくの機会に世界最高峰のラグビーやその周辺に漂う文化に触れてみるのもいいかもしれない。