更新日:2023年04月18日 11:34
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嫌われるオジサンの特徴。弱いのにイバる、時代のせいにする…

嫌われる理由がわからない。オジサンも試行錯誤中

鈴木:オジサンも、嫌われるのを時代のせいにしているところはありますね。「窮屈な時代だ」と。若い人も「そういう時代なんで」としか説明しない。誰も何が悪いか説明しないから齟齬が生まれる。 山田:鬱気味の若者を「甘えるな!」と一喝したり、「よし、今日は飲みに行くぞ! お前も付き合え!」とオラついてるかと思ったらワリカンでかえって嫌われたり。オジサンも、若者とどう接したらいいかわからないっていう人、結構いると思いますよ。 鈴木:年下に威張りたい、一目置かれたいという気持ちもありつつ、若者と気持ちを共有したいし嫌われたくない気持ちもある。今は“オジサン像”が再構築されている過渡期なので、オジサンのなかにも当然ブレはあると思います。 山田:飲みの席って、オジサンらしさが一番出やすいとこですよね。 鈴木:キャバクラはお金を払って客として来ているから特にそうですね。お水の世界でオジサンを喜ばせる基本中の基本は、「無知なフリをする」ことなんです。男の人って、優しいとかカッコイイとか言われるよりも、「新たな知識を与えてくれた」と思われるのが、一番嬉しいんですよ。 山田:「知らなかったー」っていう言葉を、真に受けちゃダメなんですね。オジサンがバカにされる諸悪の根源は、新宿・歌舞伎町とススキノにあるような気がしてきました(笑)。 鈴木:キャバクラのお客さんには、下ネタを言いたい人もいれば、ボーイを怒鳴りつけるのが快感だという人もいる。エロいボディタッチを好む人もいれば、遊び慣れている感を出すことに優越感を抱く人もいます。キャバクラに行って、翌朝、自分が何に快感を覚えたかを振り返ってみるといいかも。 山田:自分のなかにある“欲望”のタガが外れた状態を見つめ直すことができるわけですね。 鈴木:はい、それこそ自分の内面の本質で、ウイークポイント=最もオジサン化した部分ですから。 【社会学者・鈴木涼美氏】 東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。専攻は社会学。キ ャバクラ勤務、AV出演、日本経済新聞社記者などを経て文筆業へ。近著に『女がそんなことで喜ぶと思うなよ』(集英社) 【お笑い芸人・山田ルイ53世氏】 「髭男爵」のツッコミ担当。兵庫県出身、44歳。 6 年のひきこもり生活と大学中退を経て上京し、芸人に。著書に『一発屋芸人列伝』(新潮社)、『ヒキコモリ漂流記 完全版』(角川文庫)など 取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/福本邦洋 イラスト/とあるアラ子 ※週刊SPA!9月10日発売号「イケてるオジサン2.0」より
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週刊SPA!9/17・24合併号(9/10発売)

表紙の人/宇垣美里

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