社会的強者であると同時に、裏では「使えない」「老害」「時代遅れ」「臭いし汚い」などと言われ放題なオジサン。オジサンはなぜ嫌われるのか？　現代版のイケてるオジサンになる方法とは!? 　博報堂の関連会社・博報堂ケトルの執行役員として働く一方、「原カントくん」の名前でJ‐WAVEやラジオ日経、「渋谷のラジオ」などでレギュラーを持ち、本業を生かした“副業”でも活躍する原利彦氏（44歳）。まさにイマドキの働き方を実践するイケてるオジサンの代表格だ。その仕事スタイルはどのように形成されていったのか。 　大学卒業後、京都から上京して博報堂に就職した原氏が最初に就いたのは営業職だ。 「明確にやりたいことがなくて、いろいろやれそうな広告代理店に就職したんですが、仕事も全然できなくて、周りにはちょっと話ができるバイク便の人、くらいに思われていました。先輩に頼まれた合コンの人集めのために街にナンパに出たりして。正直あのころはつらかったですね。オレ、何やってるんだろうって」 　その後、出版広告担当となった原氏は、当時クリエイティブ担当だった、現博報堂ケトル代表の嶋浩一郎氏に出会う。 「嶋さんがクリエイティブを手がけたいくつかのキャンペーンを営業として担当しました。その後、嶋さんが関連会社・博報堂ケトルを立ち上げた際に声をかけられて、複属として関わった後、37歳で正式所属になりました」 　ケトルでは広告の枠を超えたさまざまな仕事を手がけるが、「原カントくん」として本業以外でメディア露出し始めたのはここ4年ほど、40歳を過ぎてからだ。