<主なカード別 還元キャンペーン>
●Suica……10月1日から、対象のお店でJRE POINT WEBサイトに登録したSuicaを使って買い物をすると2%ポイントが還元される。JRE CARD優待店やJREMALLで、JRE CARD決済でお買い物をすると還元率が5.5%になる
●PASMO……PASMOもポイント還元を受けるためには、専用サイトにアクセスして事前の会員登録が必要になる。JR北海道が発行するKitacaにはそもそもポイント制度がないように、交通系カードは注意が必要と言えよう
●PayPay……第1弾として11月30日まで「まちかどペイペイ」を実施。還元制度の5%に加え、ヤフーカードだとPayPayがさらに5%を上乗せして計10%のポイントが戻ってくる。ただし、「まちかどペイペイ」のキャンペーンポスター等の掲出がないお店では5%の付与はない
●LINE Pay……ポイント還元制度の5%に加え、月10万円以上の決済を行うとポイント付与率が2.0%になる「グリーン」の「マイカラー」だと最大で計7%還元となる
●楽天ペイ……従来のポイント還元に加えて、10月1日から「『セブン-イレブン』で楽天ペイを使おう!導入記念キャンペーン」を開催。楽天ペイを利用して711円(税込み)支払うと、漏れなく楽天スーパーポイント150ポイントが付与される。期間は11月1日まで
●JCB……12月15日まで「JCBでスマホ決済!全員に20%キャッシュバックキャンペーン!」を実施。Apple PayかGoogle Payに還元対象カードを登録すると買い物などの利用額の20%(月最大1万円)が還元される
上記にもあるように、決済事業者各社の独自キャンペーンや、ポイントの上乗せをうまく利用するのもカギになりそうだが、一方で、こんな“ウラ技”もあるという……。経済評論家で経営戦略コンサルタントの鈴木貴博氏が話す。
「消費増税後を見据えて、客を呼び込むためにあえて資本金を5000万円以下に減資したスーパーもあるほどです。中小企業扱いになれば、制度を利用して客にポイントを還元できますから……。
日本スーパーマーケット協会に加盟する大手チェーンのなかにも、資本金5000万円以下の会社が13社もあるので、こうした店を利用するのも一つの手。消費増税が実施された10月1日から、値引きキャンペーンを打っているスーパーや外食産業も多いので上手に利用するといいでしょう」
下記をご覧いただければわかるように、10月1日以降、「値引きキャンペーン」が目白押しだ。
●吉野家……10月1~15日の期間限定で「牛丼・牛皿全品10%オフキャンペーン」を実施。テイクアウトでも10%の割引価格で販売される。キャンペーンの名目は「創業120周年記念」だが、吉野家は早々にキャッシュレス決済によるポイント還元キャンペーンへの参加を見送ることを表明していたため、勝負に出た格好だ
●モスバーガー……モスカードMOSポイント還元キャンペーン」をスタート。決済額の2%のMOSポイントがもらえる。10月1日から三井住友VISAカードで決済したら2倍、11月1日からはJCB Original Seriesで決済したら10倍(5%)のポイントを付与
●大戸屋……大戸屋ポイントと楽天ポイントを掛け合わせたWポイント還元を実施。大戸屋ポイントは最大還元率8.6%だが、Wポイントでは最大9.6%の還元となる計算だ。10月1日より「大戸屋特製スパイスミックス」(税込み:150円)を各店舗先着100人、全店舗合計3万4500人にプレゼントする
●西友……すべてのセゾンカードで購入金額の3%を値引き。5%オフ開催日は還元率5%に。ウォルマートカードセゾンすでに実施中の「超得」「今トク」「プライスロック」対象の4000品目のうち600品目以上を、増税後、さらに値下げする方向
「増税後の消費動向を精査し、早急に次なる一手を打ちたいと考えています。楽観視せず厳しく状況を見守りたいです」(大戸屋ホールディングス コーポレートブランド室・岩熊英一さん)
お店側も知恵を絞って客の呼び込みを図っているように、消費税が10%となっても、賢く、上手に、“キャッシュレス新時代”を楽しみたいものだ。
現在、全国200万店のうち還元事業参加は50万店
ポイントの還元率は、中小企業が5%、チェーン店は2%、そして大手スーパーなど大規模店はゼロと、規模が小さいほど還元率は高い。だが、食品や日用品は大手スーパーのほうが安価で品揃えもいいため、フタを開けてみたら、ポイント還元がゼロでも大手スーパーで買ったほうがお得だった……なんてことも起こり得るので注意が必要だ。
<取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/山崎 元(本誌)>
※週刊SPA!10月1日発売号より