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車椅子やサラリーマン生活で世界一周 気になる仕事や金銭事情を聞いた<乙武洋匡×東松寛文対談 第1回>

一歩外に出るだけでも違う世界が

乙武:「僕は言論活動をメインに仕事をしているので、いろいろな国で見てきたことは生かされている。ただ、帰国当初気をつけていたのは、発言の仕方に気をつけないと外国かぶれと言われてしまう(笑)。そうすると損しちゃうので」 東松:「僕も最終的にはサラリーマンが一歩踏み出してくれたら嬉しいと思っているだけ。旅行に行ってほしいとかじゃなくて、家から一歩踏み出すだけでも人生が変わるかもしれないので。国内旅行でも、スーパーに行くだけでもいいんです」 乙武:「みんながみんな、世界一周する必要はないですよね」 東松:「僕は社畜になる寸前だったんです。ブログや本は、そのときの僕に対して書いている部分もある。そうしないと、できない人が置いてかれちゃう社会になっちゃう。  独立・起業・転職がかっこいいみたいな風潮もあるけど、そうじゃない人もみんな動いたほうがいい。意識高い人だけじゃない、誰でもできることを伝えたいんです」 乙武:「あと東松さんに読んで共感できるなと思ったのが、仕事と旅のスケジュールの組み方ですね。たとえば僕は金曜日の夜に『AbemaPrime』という番組でMCをやらせていただいていて、収録が終わるのが23時。あとは火曜日の14時からラジオをやっている。  だから、金曜日の夜23時に放送が終わると、夜中2時ぐらいの便で上海へ行き、土日月と楽しんで月曜日の夜中の便で火曜日の早朝に帰ってくるんです。マネージャーからすると、『ありえない、いつ休むんだ』と。でも、体を休めることよりも経験を積むことのほうが重要というか」

疲れよりもメリットは大きい

東松:「めっちゃわかります。その質問が一番くるんですよ。『疲れないですか?』って。もちろん体力的には疲れているけど、心の疲れはリフレッシュできているというか、旅行に行った翌週のほうが元気になっている。体力はいくらでも帳尻合わせられるじゃないですか」 乙武:「僕はたとえばドタキャンされたとかで、その日の予定が崩れて一日中家にいると、かえって疲れるんですよ。一日を無駄にしたと思って。それってあんまり周りに理解されないけどね。だから東松さんのブログを読んだときに、『いるじゃん、こういう人!』って嬉しかったですよね」 東松:「出先で得られるのが大きいとわかっているからこそ行けるってのはありますよね。だから一回も海外に行ったことない人は、是非とも行ってほしいって思います」 <取材・文/日刊SPA!編集部 撮影/荒熊流星> 【乙武洋匡】 ‘76年、東京都生まれ。大学在学中に出版した『五体不満足』がベストセラーに。卒業後はスポーツライターや、小学校教諭としても幅広く活躍。『ただいま、日本 世界一周、放浪の旅へ。37か国を回って見えたこと』が発売中 【東松寛文】 ‘87年、岐阜県生まれ。平日は広告代理店に勤務、週末は世界を旅する「リーマントラベラー」。主な著書に『サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』『人生の中心が仕事から自分に変わる! 休み方改革』など
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ただいま、日本

日本を飛び出した乙武洋匡が、電動車椅子で海外移住も視野に入れた世界一周の旅へ!


人生の中心が仕事から自分に変わる! 休み方改革

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