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神戸・教師イジメ事件にみるバカ教師が横行する理由はカルト宗教化した教育の現場にあった

 こうした善意からくるパワハラもあれば、悪意を表に出した精神攻撃のいじめももちろんある。埼玉県内の公立中学校教頭の森崎誠さん(仮名・51歳)は、その後処理で大いに悩まされたという。 「20代の男性教員が配属されてきたんですが、40代の女性教員と折り合いが悪くて、事あるごとに嫌みを言われていましたね。作った書類の誤字脱字をしつこく指摘されて、『日本語検定を受けたほうがいい』とか『スマホで文書作ってるタイプ?』とか、暴言の嵐。彼女も調子に乗って、相手が無口で気が弱いタイプなのをいいことに、雑務を平気で押しつけたりしてやりたい放題だったんです」  ところがある日、彼の無断欠勤から事態が大きく動く。学校に長文のFAXが届き始めたのだ。 「配属されて以来、自分がどんなことを言われてどう傷ついたか、その日付まで入れた自筆のFAXを毎朝、女性教師宛に流してきたんですよ。そのうち『慰謝料を払え』『告訴する』といった攻撃的な内容にエスカレートしていき、今度はその女性教員が参ってしまった。『精神をやられてもう学校に行けない』と言いだすんだから、子供のケンカですよ」

ネットナンパが校長にバレて警察に出頭!?

 こうした問題教師たちを叱り飛ばして導いていくのが校長の仕事だが、藪をつついて蛇が出てくることもある。都内の公立小学校教員の山田拓也さん(仮名・32歳)の証言だ。 「Twitterの裏アカウントでナンパを繰り返していた男性教師が、校長から大目玉を食らったんですよ。売春を持ちかけるようなツイートまでしていたから、もう彼は気が動転してしまって、『アカウントを乗っ取られた!』と被害者を装って地元の警察に駆け込んだそうで。でも、結局乗っ取りではないことがバレたうえ、スマホを調べたらナンパした中学1年の女子生徒のわいせつ画像まで見つかり、逮捕されてしまいました」  事件発覚当時、近隣の学校はこの話でもちきり。若い男性教師の間では、とくにやましいところはなくとも、「SNSには鍵をかけよう」となったという。 「逮捕された彼は、前年度まで6年生を担当していましたから、在校生だけでなく卒業生たちまでショックを受けていたようで、罪つくりですよね。児童のあいだでは『出会い系やってんの~?』という言葉が流行語となってしまい、教員たちも対応に苦慮していると聞いています」(山田さん)  教師である前にいい年こいた大人のはず。それが善悪の区別もつかないとあっては、保護者も安心して子供を預けられない。
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日本の学校組織はイジメを起こす最悪の環境
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