「冬の賞与平均96.5万円」は大手だけ。ボーナスをエサにされる中小企業社員の嘆き
2019年の冬ボーナスについて、日本経済団体連合会(経団連)から大手企業の年末のボーナス(賞与・一時金)は平均96万4543円と発表された。2年連続で過去最高を更新したという。しかし、これはあくまで経団連の調査に回答した82社、「大手」の「正社員」の話。
Twitter上ではこの話題に対し、「自分には関係ない……」と嘆く、そもそもボーナスがもらえない契約社員や派遣社員、業務委託スタッフの苛立ちも目立つ。
笹松しいたけさん(@s_sasamatsu)が、以前正社員として在籍していた会社の風潮についてこう語る。
「『病気休暇並びに生理休暇は存在するが、有給休暇と違って賞与の査定に影響するため誰も使っていない』という状況に遭遇したことがある。雇用側、基本的にそのパワーを遺憾なく発揮しやがるので労働者は団結して戦わねばならない……」(笹松しいたけさん、以下同)
しかし正社員だからと言って、ホクホク顔でもない。中小、零細企業では「ボーナスをもらえるだけありがたい」という現状もある。それゆえに、会社側からボーナスをエサにした理不尽な待遇を受けてしまうこともある。
賞与の査定をちらつかせて休暇が取れない…
本来、休暇と賞与は切り離して考えるべきもので、査定に影響するというのはありえないはずだが……。 「在職中、先輩に病気休暇って使わないんですか、と聞いたところ、賞与の査定に影響すると教えられました。実際は有給すら余らせて消えていく職場でしたので、査定に食い込んでいる人はいないのではと思いますが……」 実際に社則などに明文化されていたわけではなさそうだが、先輩からの噂話レベルのことだったのだろうか? 「病気休暇や有給に対し、賞与が減るのは何も言えないみたいな風潮がありますね。別の会社では『時間外手当をもらうとその分の金額が賞与から減るので誰も時間外勤務の記録を付けない』って聞いたことがあります」 そんなことはないはずだ。筆者が「時間外手当をもらうことで賞与を減らすことが実際に行われたら違法だと思いますよ」と伝えると驚いた様子だった。 笹松さんはその会社を1年半ほどで退職、現在は別の会社で正社員として勤務するが、「今の会社はそもそも賞与がなくて……人生うまくいかないっすね……」と嘆く。不確実な賞与としてではなく毎月の給与に上乗せされるのであれば、その方がいいのでは……? とはいえ、笹松さんはやはり「ボーナス」としてもらう形が理想なのだという。 「分割払いなどの選択肢には、ボーナス一括・ボーナス増額がありますし、家電などの耐久消費財の買い替えのためには日々の給料から別途積み立てて備えなければいけませんから」 やはり、「年に2回のボーナス」という形は大事だと感じる人は多いのだ。「病気休暇並びに生理休暇は存在するが、有給休暇と違って賞与の査定に影響するため誰も使っていない」という状況に遭遇したことがある。雇用側、基本的にそのパワーを遺憾なく発揮しやがるので労働者は団結して戦わねばならない……
— 笹松しいたけ2日目(日)西O-08a「新スクの淵から」 (@s_sasamatsu) November 25, 2019
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インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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