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「目を覚ますと、全裸の監督が…」グラドルたちが受けたセクハラ事件簿

 定期的に世間を騒がせるパワハラやセクハラを受けた当事者の告発。それは一般社会だけではなく、芸能界でも存在していることは言うまでもない。テレビやイベント、DVDなどの出演と引き換えに、下心丸出しの要求をしてくる輩の話をしよう。

目を覚ますと、全裸の監督が…

ホテル

海外ロケのホテルで、なぜか監督・プロデューサーと同部屋に…(画像はイメージです。以下同)

 現在、主婦の菜月さん(仮名)は「パワハラのせいで芸能界を辞めました」と話す。彼女はもともとグラビア系のタレントだった。 「タレントといっても名ばかりで。本当は地上波に出たかったけど、結局イメージDVDを数枚出して、地方局の番組にちょい役で呼ばれた程度。まぁ、地下タレントって感じですかね。私はあえて小さい事務所に入って、自分だけじゃなく事務所ごと大きくなりたいなんて夢を抱いていました」  目標を大きく掲げるが、現実は厳しかった。小さな仕事はおろか、オーディションすらまわってこない日々。やっと巡ってきたのがグラビアのイメージDVDの仕事だった。そして何枚目かのDVD撮影のときだ。 「衣装合わせまでは問題ありませんでした。マネージャーもいたんですが、撮影当日に来ないんですよ。いきなり『他の仕事が入った』って。海外ロケなのに1人なんて……。それだけでも不安ですが、現地に着いたら、なんと監督だかプロデューサーみたいな人と一緒の部屋だったんです。経費削減のためとか言われて。ベッドは2つあったけど、お風呂やトイレの鍵に気をつけて、なんとか切り抜けようと思いました」  撮影は2日目からスタート。順調に進んだが、その夜に事件は起こった。 「夕飯までの空き時間にもうヘトヘトでベッドでうたた寝していたんです。アラームをかけて目を覚ましたら、全裸の監督がいました。シャワーを浴びてそのまま出てきてたんです。『あ、起きちゃった?』って言われて。すぐにタオルとかで隠すならまだしも、堂々としていて本当に気持ち悪くてロビーに逃げました。  その後、2泊したんですが酔ったフリして抱きついてきたり、ほっぺにキスしてきたりしたんで突き飛ばしたら『お前、絶対売れないわ』って睨まれました。私もこの仕事で懲りてしまって。事務所も芸能の仕事も辞めました。無理ですよ、1回でもこんなことがあれば」  菜月さんがDVDを出したのはすいぶん前の話だ。海外ロケに行く予算があるのに、タレントの1人部屋の費用がないなんて信じられない。まだこの監督が仕事をしているかわからないが、とんでもない話である。

イベントのメリットをチラつかせてセクハラLINE

スマホ

イベントの決定権を握る男から私的なLINEが届いた…

 アイドルの花音さん(仮名)は、「前にとあるアイドルライブのイベンターにめっちゃパワハラやセクハラを受けました」と怒りをあらわにする。 「友人のフリーアイドルの紹介でそのイベンターのライブに出させてもらったんです。『またお願いします』ってことでLINEを交換したんですが、とにかく個人的なLINEがすごいんです。『もう寝た?』『今何してるの?』『どうして返事返さないの?』って。ひっきりなしに連絡がきて、私もいつでも返せるわけじゃないのに1時間ほど経っても返信していないと、『レスが遅い人間は仕事を失うよ』『仕事に対する気持ちがよくわかりました』『次のイベ、花音をトリにしようとしてたんだけどね』と嫌味のオンパレード。私も業界がよくわかっていなかったし、とにかく嫌われないように、相手の機嫌を損ねたら謝って、なんとか繋いでいたんです」  トリなど良い出順でライブに出たい花音さんは、迷惑だとは思いながらも、必死に返信を続けたという。すると、LINEはどんどんエスカレートする。 「今思えばただのストーカーですよ。1日に100件近くLINEがきましたもん。すぐに未読がその人だけで50件とか。でも、ライブには出してくれたけど、そんなに良いイベントじゃなかったり出順もいつまでも悪い。最終的に『彼氏がいるんで』ってLINEしたら、『俺のことをバカにしやがって! 絶対に干してやる!』って言われました。でも、もう精神的に限界だったし、干されるほど売れてないからもういいやって。他にライブイベントなんていくらでもあることがわかったので」  筆者も売れないグラドルの端くれなので同じようなことは何回か経験している。
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「僕が可愛がれるかどうか見極めたい」
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

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