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ヤンキーが好きな音楽、車、ファッション…10年前と今ではこれだけ違う

AV女優 ヤンキーは総じてギャル系が好き

 不良であってもなくても、性欲は平等に存在するはず。ヤンキーの性事情はどうなっているのか? 「最終的には個人の性癖の問題」と前置きしつつ、黒石氏は人気AV女優の傾向について次のように述べる。 「もちろんオタクの人たちとヤンキーでは好きになる女優も違ってくると思う。ヤンキーはズバリ言ってギャル好き。具体的には明日花キララさんとか泉麻那さんが人気ですね。逆に清純派が好きな奴は少数派だったかもしれないな」(黒石氏)

黒石高大氏

 これに対して現役世代は、AV女優の名前がまったくわからないと口を揃える。3人ともTSUTAYAやGEOといったレンタルショップでAVを借りた経験すらないという。 「AVを観るときは100%スマホだし、名前もわからないまま適当に…って感じになりますね。自分以外もみんなそんな感じだから、好きなAV女優の話題で盛り上がることなんてことは一切ないです」(コウジ) 「自分は女優名よりも“シチュエーション”にこだわる派。にしくんっていう小人のAV男優がいるんですけど、小学生くらいの男がギャル3人に逆レイプされている場面とかは異常に興奮しますよ」(ユウキ)  17歳にしてマニアックな道を諸突猛進する姿勢には驚かされるばかりだが、若者のAV離れはヤンキーの世界でも確実に進んでいる模様だ。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※  ヤンキー世界における世代間格差は想像以上に進んでいるようだ。ヤクザに対する考え方ひとつ取っても「やっかいな存在」と捉える悪羅悪羅世代に対して、現役世代は「何やっているかよくわからないオジサンたち」。こうした意識面の変化について、黒石氏は「これも時代の流れ」と一定の理解を示す。 「今はちょっとしたことでもすぐ警察沙汰になるじゃないですか。警察に通報されなかったとしても、病院から警察に連絡がいくから、そこで問題になるわけです。そもそも俺らの頃っていうのはケンカするにしてもヤキ入れられるにしても病院なんて行かなかったんですよ。病院に行くなんてダサいという共通認識が全員にあった。今の子たちが軟弱だなんて決して思わないけど、ヤンキーの価値観が変わっているのは事実でしょうね」(黒石氏)  どんなにスタイルは変わっても、ヤンキー文化は死なずといったところか。〈取材・文/小野田 衛 撮影/丸山剛史〉
出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。
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