「この大変な中で本当にありがとうございます」「皆さんのおかげで生活が成り立っています」……。作業員たちが回収したごみ袋に4月ごろから、感謝の手紙が貼ってある光景を目にする機会が多くなった。 　手紙は日に日に増え、何十枚に上った。大野さんは笑みを浮かべながら、当時の様子を思い出す。 「収集員はまるでポッカリ空いた存在というか、スポットが当たることはほとんどありませんでした。こういった状況で感謝の気持ちが届くのは率直にうれしかったです」 　仕事のやりがいについて、大野さんは「街がきれいになっていくことです」と胸を張った。そのためには、各世帯でのきちんとした分別が欠かせない。一人一人の小さな心掛けが、環境美化につながると信じている。＜取材・文・撮影／カイロ連＞新聞記者兼ライター。スター・ウォーズのキャラクターと、冬の必需品「ホッカイロ」をこよなく愛すことから命名。「今」話題になっていることを自分なりに深掘りします。裁判、LGBTや在日コリアンといったマイノリティ、貧困問題などに関心あります。Twitter：@hokkairo_ren