コロナで「食費にも困る」大学院生、収入激減で「研究を続けるか就職か…」
このまま大学院で研究を続けるか、あきらめて就職するか……。新型コロナ禍で経済的に困窮し、学業を続けるか否か難しい選択を強いられている学生がいる。
関東近郊にある大学院の博士後期課程3年山口明さん(27歳・仮名)は情報教育を専攻し、ITリテラシーを高める研究に打ち込んできた。減少した月々の収入では学費を納めるのがやっとな状況。卒業までにさらに最低2年かかると見込み「期待していた研究成果が出るのが先か、心が折れるのが先か」と思い悩んでいる。
難解な専門用語を分かりやすく言い換えて研究内容を話す山口さんは、教壇に立つ先生のようだ。ITリテラシーの土台をどうやって高めるかをテーマに研究を深めてきた。パソコンやスマートフォンは1人1台が当たり前にある世の中で、その効果を最大限に発揮するための方法論を官公庁や企業に提案したいと考えている。
研究の合間には都内の高校で非常勤講師として情報の授業を担当したり、児童向けのプログラミング教室を開講したり。月14万~15万円の収入を得ていた。今春からは仕事を7割ほどにセーブ。実家からの仕送りも頼り、さらに研究に専念しようと考えていた。

ところが、新型コロナウイルスの影響で一変した。児童向けのプログラミング教室は、実施施設の確保が難しい状況が続いている。「大勢の子どもたちを集めるのは、できませんから」と開催で見込んでいた年間30万円余りの収入は得られなさそうだ。

また、都内の高校でオンライン授業する際に必要な機材は、実費で用意するのも打撃になった。学校で受ける授業とできる限り遜色なく生徒に指導するため、黒板やチョーク、撮影用のマイクや三脚など計2万円近く支出した。山口さんは、こう振り返る。
「対面授業を前提とした学校でオンライン授業を実施すると、機材の質が全く満足できません。自宅で撮影した映像授業の配信には高速なネット回線が必要ですが、それは実費契約でした。スマートフォンのみで撮影はできますが、動画と音声の質は非常に低く、コロナ渦でも授業の質を担保するために機材を揃えると支出が増えました」
研究専念のため、今春から仕事を7割ほどにセーブ
コロナ禍で支出増の一方、仕送り途絶え…「オンライン授業の機材は実費」


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新聞記者兼ライター。スター・ウォーズのキャラクターと、冬の必需品「ホッカイロ」をこよなく愛すことから命名。「今」話題になっていることを自分なりに深掘りします。裁判、LGBTや在日コリアンといったマイノリティ、貧困問題などに関心あります。Twitter:@hokkairo_ren
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