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震災後の仮設住宅で観た、田中将大の“炎のマウンド”。ロッテ・佐々木朗希の思い出

誕生日にテレビ観戦した、2013年日本シリーズ第7戦

 ちなみにイーグルスが日本一になった2013年の日本シリーズ第7戦は、家族でテレビ観戦をした。東日本大震災の津波で陸前高田の街が流され、当時は大船渡市の仮設住宅で暮らしていた。今でも語り継がれる伝説の試合だ。  両軍王手で迎えたゲームは、イーグルスが3点リードで最終回を迎えた。前日の第6戦で160球を投げながら完投負けを喫していたイーグルスのエース・田中将大投手が、最終回のマウンドに上がった。誰もが予想さえできなかった連投だった。  しかし、それは東北のファンへのエールを込めた“炎のマウンド”だった。かくしてイーグルスは日本一になった。11月3日、この日が誕生日だった佐々木朗希はこの場面をはっきりと覚えている。そして時が流れて今、その舞台に彼はいる。  まだプロデビューを果たしていない背番号「17」だが、これから何度となく、このスタジアムのマウンドに上がることになる。思い出多きこの地で、さらなる思い出と伝説を刻んでいく。ファンに熱き想いを伝える。 文/梶原紀章
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