自衛隊のためにも原油安の今こそ大量に石油を買い付けるべき
原油の長期保存は維持コストがかかる
全世界で「人」と「モノ」の移動が激減しました。このことで未曾有の「石油産業」の崩壊が始まりました。エネルギー消費が落ち込み、船や航空機を動かす燃料やガソリンの消費も減りました。「人」と「モノ」の移動制限は全世界の「化石燃料」の消費をも激減させたのです。
今回の新型コロナショックにより、世界一だった中国の石油消費が激減し、世界の石油需要は令和2年1~3月で日産600万バレル減という記録的な需要減となりました。これまで世界中で常に回り続けていた石油や化石燃料の循環が止まりました。原油は長期保存すると攪拌や温度管理などの維持コストがかかります。
従来ならどんどん油井(ゆせい)から産出しても次々とタンカーが引き取りにきたため、生産者は大量には備蓄システムを持っていません。しかし、肝心の石油が売れなければたちまちその置き場に困ることになります。
しかし、需要が減っても石油の産出はすぐには止められず、備蓄タンクはすぐに満杯になります。生産コストや備蓄コストは産出すればするだけかかってきますから、油井の一時閉鎖は仕方がないことかと思います。石油産業は今、限りなく縮小しています。
おがさわら・りえ◎国防ジャーナリスト、自衛官守る会代表。著書に『自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う』(扶桑社新書)。『月刊Hanada』『正論』『WiLL』『夕刊フジ』等にも寄稿する。雅号・静苑。@riekabot
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